海外市場(1/26)の動向

NYダウは一時500ドル超える上昇もFOMC受け続落

 26日の米国株式市場で、NYダウは前日比-129.64ドル(-0.37%)の34,168.09と下落しました。S&P500は同-0.14%、ナスダックは同+0.02%となりました。25日発表の決算が好感されたマイクロソフトが上昇し、NYダウの上げ幅は一時500ドルを超える場面も見られました。しかし、午後にFOMC(連邦公開市場委員会)の結果が発表され、パウエル議長の記者会見が始まると主要指数は急速に伸び悩みました。

FOMCは3月利上げの可能性を示唆

 FOMCの声明文では利上げが「近く」適切になるとされました。パウエル議長も「3月会合での利上げを意識している」と明言し、3月利上げの可能性が示唆されました。テーパリング(資産買入れの段階的縮小)は予定通り3月初めに終了するとされました。QT(量的引き締め)については、バランスシートの正常化の進め方をまとめた原則が公表されましたが、開始時期などの詳細には曖昧さが残されました。記者会見では、1回当たり50ベーシスの利上げや毎会合の利上げの可能性も明確には否定されませんでした。

相場の注目点

日本電産が決算と自社株買いを発表

 国内主要企業の決算発表がスタートしています。26日引け後には、日本電産(6594)が決算を発表しました。家電・商業・産業用製品が堅調に推移し、2021年4-12月期の営業利益は前年同期比+16.6%の1,346億円となりました。また、上限500億円(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合が0.68%)の自社株式の取得も発表されました。同社株は連日年初来安値を更新しており、決算後の株価動向が注目されます。

ファナックは通期見通しを上方修正

 ファナック(6954)も26日引け後に決算を発表しています。ロボット部門が米州や中国市場を中心に堅調に推移し、2021年4-12月期の営業利益は前年同期比+114.4%の1,399億円となりました。会社はFA、ロボット、ロボマシンの各部門で旺盛な需要を見込み、通期業績見通しを上方修正しています。

キヤノンが本日決算発表

 キヤノン(7751)は本日27日に2021年12月期決算を発表する予定です。同社の7-9月期決算では、東南アジア拠点の稼働率低下や部品不足の影響を受け、レーザープリンターやインクジェットプリンターの販売台数が大幅に減少しました。10-12月期にも部品調達や物流混乱の影響が残ったかなどが注目されます。本日はその他、信越化学工業(4063)や富士通(6702)などの決算発表が予定されています。

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