
①日本:日経平均株価、約2ヶ月ぶりに一時2万8,000円台回復
今週の振り返り
日経平均株価は対円で約20年ぶりの円安水準を更新したことなどを受け、約2ヶ月ぶりに一時2万8,000円台を回復しました。

来週の展望
経済統計では、15日に日本の4月機械受注や中国の5月主要統計が発表されます。後者は、一部都市の規制緩和により前月からの改善が期待されます。
また、市場の最大の関心事であるFOMC(14-15日)では、FRBメンバーの経済や政策見通しに注目が集まります。日本でも、日銀金融政策決定会合(16-17日)が開催されます。これらの結果を受け、足元で急速に進行した円安ドル高傾向に変化がみられるか注目されます。
(投資情報部 澤田 麻希)
②米国:FOMC通過で今後の利上げペースが見通せるようになるか
今週の振り返り
中国経済再開期待から週前半は上昇するも、利上げが意識され週後半には失速しました。

来週の展望
6月FOMC(14・15日)では利上げ幅に加え、経済見通しやFOMC参加者の今後の政策金利見通しが注目されます。
タカ派的と受け取られる内容であると、株式市場がネガティブに反応する可能性はあります。
仮に一時的にショックとなったとしても、今後の利上げペースや着地点が見通せるようになれば、今後の金融政策に対する不透明感が後退することが期待されます。
6月に入りFRBのバランスシート縮小が開始されています。その影響については引き続き注意してみていきたいと考えます。
(投資情報部 村山 誠)
③新興国:ブラジル中銀の政策金利・インフレ見通しに変化があるか
今週の振り返り
原油価格上昇などインフレ圧力の高まりを受けて、米長期金利は上昇し、円安ドル高が進みました。新興国通貨は対円では概ね堅調、対ドルでは軟調な値動きでした。トルコリラはエルドアン大統領が利上げの可能性を否定したことなどが嫌気され、対ドルで史上最安値を更新しました。

来週の展望
ブラジルで15日に金融政策会合が開かれます。市場予想では0.50%ポイントの利上げが見込まれています。前回の声明文では6月会合での利上げ幅の縮小が示唆されましたが、5月中旬までのCPIは中銀のインフレ目標レンジを超えています。中銀の政策金利やインフレ見通しに変化があるかに注目です。
(投資情報部 岩崎 晴弥)