①日本:日米の金融政策決定会合に注目

今週の振り返り

 8月米消費者物価指数の予想外の上振れを受け、米国株が大幅安となり、日経平均株価も下落し、2万8,000円台を割り込みました。

来週の展望

 日米で金融政策決定会合が開催されます。FOMC(20-21日)では、今回更新されるFOMCメンバーの政策金利予想に注目が集まります。日銀金融政策決定会合(21-22日)では、会合後に行われる会見において、足元の為替相場について黒田総裁がどのような発言をするか、市場の焦点となりそうです。

 また、本格化する小売企業の決算発表を前に、8月全国百貨店売上高(22日)等、消費関連の指標に注目です。 

(投資情報部 澤田 麻希)

②米国:FOMCでは今後の政策金利見通しに注目

今週の振り返り

 週初は続伸も、予想を上回る8月CPIを受けて下落、その後も軟調な展開となりました。

来週の展望

 世界的に供給制約が緩和されつつあるにもかかわらず、8月CPIは米国のインフレがピークアウトに向かっているとは判断し難い内容でした。株式市場では、FRBによる利上げ加速に対する警戒感が強まっている模様です。

 市場参加者の関心は、9月FOMCでの利上げ幅よりも、その後の利上げペースに移っている模様です。9月FOMCでは今後の政策金利見通しが発表されます。今後の利上げペースや利上げの着地点が見えるようになれば、金融政策に対する不透明感が後退することが期待されます。

(投資情報部 村山 誠)

③新興国:相次ぐ主要新興国の金融政策会合、ブラジルに注目

今週の振り返り

 米8月CPIの上振れや本邦当局による円安けん制姿勢の高まりなどから、新興国通貨は概ね軟調な値動きとなりました。

来週の展望

 21日にブラジル、22日にインドネシア、トルコ、南アフリカで金融政策会合が開かれます。ブラジルの8月CPI上昇率は前月比は-0.36%と2ヶ月連続でマイナスとなり、峠を越えた兆しが見られます。同国中銀は8月金融政策会合の声明文で9月以降の利上げ幅縮小を示唆しています。利上げ幅縮小となれば、レアルの下落要因となりますが、FRBに先行し利上げをしてきており、景気回復への期待が高まると評価されれば、上昇要因となる可能性があります。

(投資情報部 岩崎 晴弥)

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