特集
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07/22 19:00
【週間ランキング】日本株の値上がり/値下がり銘柄は?(7月第3週)
※画像はイメージです。 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(上位) 2024年7月第3週(2024年7月12日~7月19日) 2024年7月月間(2024年6月28日~7月19日) 2024年年間(2023年12月29日~2024年7月19日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2024年7月19日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(下位) 2024年7月第3週(2024年7月12日~7月19日) 2024年7月月間(2024年6月28日~7月19日) 2024年年間(2023年12月29日~2024年7月19日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2024年7月19日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 <参考>今週の日本株式市場パフォーマンス 主要指数 TOPIX: 東証33業種 (注)業種分類は東証33業種ベース。直近値は2024年7月19日時点。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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07/22 15:44
【野村の夕解説】日経平均株価4営業日続落、40,000円を割り込む (7/22)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 本日の日経平均株価は前週末比115円安の39,947円と心理的節目の40,000円を下回って始まりました。前週末、米国主要株価3指数が下落した流れを引き継ぎ、幅広い銘柄が下落して寄り付きました。前週末発生した世界的なシステム障害を受けて米国ではハイテク株が下落しており、日本でも主要ハイテク株の下落が目立ちました。さらに、米政権による対中半導体規制の強化観測への警戒は引き続き強く、東京エレクトロンやアドバンテストなどの半導体関連株は寄り付き後も下げ幅を広げ、日経平均株価の重石となりました。取引時間中に中国人民銀行(中央銀行)がLPR(最優遇貸出金利)の引き下げを発表しましたが、市場の反応は限定的でした。バイデン大統領が大統領選からの撤退を表明した事による先行きの不透明感も投資家心理を冷やし、日経平均株価は結局464円安の39,599円と4営業日続落して約3週間ぶりの水準で取引を終えました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 日経平均株価は5ー6月の約2ヶ月にわたって概ね38,000円台のレンジ内での推移を続け、7月に入り急上昇し42,224円の高値をつけましたが、それを境に急落となり5ー6月に推移していたレンジの上限(約39,400円)に接近しています。明日以降値ごろ感から反発し上昇基調に回帰できるか注目されます。 (野村證券投資情報部 神谷 和男) ご投資にあたっての注意点
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07/22 08:34
【野村の朝解説】米国主要3指数続落、システム障害が重石(7/22)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 前週末、米国株式市場の寄り付き前に発表された保険大手トラベラーズや、クレジットカード大手のアメリカン・エクスプレスの2024年4ー6月期決算で、売上高はともに市場予想を下回りました。世界的なシステム障害が20日に発生したことも重石となり米国株主要3指数は揃って続落となりました。失望的な決算を発表した銘柄やシステム障害を受けてハイテク株の下落が目立ちました。 相場の注目点 21日バイデン大統領は11月の大統領選からの撤退を表明し、民主党の後継候補としてハリス副大統領を指名しました。バイデン大統領の撤退表明後初の取引となる東京株式市場の反応が注視されます。対中半導体規制の強化を検討するとの報道を受けて、前週の半導体関連株は大幅下落しました。本日の日経平均株価は米国株安を受けて続落し、心理的節目の4万円を下回っての取引開始が見込まれています。しかし、その後は東京エレクトロンなど指数計算上日経平均株価に大きな影響を及ぼす半導体関連株の動向が注目されます。他方で、トランプ前大統領の返り咲きを織り込む動きも前週の市場では見られており、バリュー(割安)株や防衛関連株、為替市場の動向も気がかりです。 (投資情報部 神谷和男) (注)データは日本時間2024年7月22日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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07/21 09:00
【テーマ銘柄】インバウンド消費は「モノ」から「コト」へ
※画像はイメージです。 訪日外国人客数は史上初の300万人超え 訪日外国人客数は、2024年3月に初めて月間で300万人の大台に乗せました。国別では、国際線定期便数が回復した韓国からの訪日客数が最も多くなっているほか、台湾や米国からの訪日客数はコロナ禍前を大きく上回っています。一方、中国からの訪日客数は、コロナ禍前の7割程度に留まっていますが、2023年8月に団体旅行が解禁されて以降、回復傾向にあります。政府は2025年までに訪日客数について、2019年の3,188万人を上回る目標を掲げていますが、現状のペースで進めば前倒しで達成できる見込みです(2024年1-5月で計1,464万人)。 ※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。 (注)データは月次で、直近の値は2024年5月。(出所)JNTO(日本政府観光局)より野村證券投資情報部作成 インバウンド消費額は過去最高額を更新 観光庁が公表した「訪日外国人消費動向調査」によると、2024年1-3月期の訪日外国人旅行消費額は1兆7,505億円と四半期ベースで過去最高額を更新しました。訪日外国人1人当たりの旅行支出は20.9万円と、円安の追い風を受け、コロナ禍前に比べると6.2万円高くなっています。 (注1)数字の単位は万円。(注2)費目別では、「その他」を除いている(2019年1-3月期は0.01万円、2024年1-3月期は0.009万円。(出所)観光庁「訪日外国人消費動向調査」より野村證券投資情報部作成 インバウンド消費は「モノ」より「コト」が増加 訪日外国人1人当たりの消費額(2024年1-3月期)を費目別に分解すると、飲食費(2019年1-3月期比+40.0%)や宿泊費(同+57.3%)に加えて、娯楽等サービス費(同2.2倍)の伸びが顕著です。娯楽等サービス費の中では、テーマパークやスキー場リフトなどへの支出額が大きくなっています。また、買物代(同+17.4%)も増加していますが、上記項目に比べると増加率は限定的であることから、インバウンドの消費が買物を中心とする「モノ消費」よりも「コト消費(体験や経験)」を重視する傾向が強いことが分かります。足元、日本の文化やコンテンツを体験できるサービスを提供する飲食や宿泊施設などへの需要が高まっています。 ご参考:インバウンド関連銘柄の一例 寿スピリッツ(2222)菓子の製造、販売大手で、主要国際空港において北海道の「ルタオ」など地域ブランド菓子を展開している。三越伊勢丹HD(3099)2022年10月外国顧客担当を新設し、インバウンドの開拓・関係強化を行っている。トリドールHD(3397)うどん「丸亀製麺」をはじめ、焼鳥、天ぷら、ラーメンなど多様な業態を運営する。Webサイトの多言語化などインバウンドに向けた情報発信を行い、集客につなげている。FOOD & LIFE COMPANIES(3563)回転寿司チェーン最大手「スシロー」を展開している。オリエンタルランド(4661)入園者数世界有数の東京ディズニーランド、ディズニーシーを運営している。パン・パシフィック・インターナショナルHD(7532)中核業態であるドン・キホーテでは、人気商品案内の多言語対応や、化粧品・食品・医薬品などの免税サービスなどインバウンドへの取組みを積極的に行っている。東日本旅客鉄道(9020)2022年12月より、海外在住の外国人向けにサブスクリプション型会員サービス「JAPAN RAIL CLUB」を開始した。参加型・交流型イベントを企画し、JR東日本エリアの東北や信越地方への訪問を促すことを目指している。東海旅客鉄道(9022)インバウンドに人気が高いエリアを対象とした(富士山・静岡エリアや高山・北陸エリアなど)周遊きっぷなどを販売している。西武HD(9024)鉄道事業に加えて、「プリンスホテル」など国内で50のホテルを運営している。阪急阪神HD(9042)京阪神を結ぶ鉄道事業を主軸に、商業施設やホテルの運営、阪神タイガースや宝塚歌劇などエンタテインメントの提供など幅広い事業を展開している。日本航空(9201)国際線を中心に能力増強を進めるなど、インバウンドの取り込みに力を入れている。ANAHD(9202)国際線の規模拡大を進めている。傘下にLCC(低コスト航空会社)のピーチを保有する。共立メンテナンス(9616)1993年にホテル事業へ参入した。ビジネスホテルは17,107室、リゾートホテルは4,268室を有している(2024.3期末)。 (注)全てを網羅しているわけではない。HDはホールディングスの略。(出所)各種資料より野村證券投資情報部作成 (野村證券投資情報部 澤田 麻希) ご投資にあたっての注意点
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07/20 19:00
【来週の米国株】23日(火)にM7決算第1波、テスラやアルファベットからの示唆は(7/20)
※執筆時点 日本時間19日(金)12:00 今週:「トランプリスク」で乱高下 ※7月12日(金)-7月18日(木)4営業日の騰落 今週の米国株式市場は、高値警戒感が強まる中、米大統領選でトランプラリーへの期待が高まる一方、対中半導体規制強化への懸念から半導体中心に情報技術セクターが売られ、相場全体を押し下げました。他方、米国の早期利下げ観測が高まり、ディフェンシブ業種や出遅れ銘柄には買いが広がり、NYダウは史上最高値を更新しています。 来週①:FOMC前最後のインフレ指標に注目 経済指標では、FRB(米連邦準備理事会)がインフレ指標として重視する6月PCE(個人消費支出)コアデフレーター(変動の大きい食料・エネルギー除く、26日)が注目されます。先週公表されたCPI(消費者物価指数)及びPPI(生産者物価指数)データが反映されていることを踏まえ、市場予想は前月比+0.2%(5月は同+0.1%)と引き続き低い伸びが予想されています。FOMC(米連邦公開市場委員会)を前に、FRB高官は20日(土)から沈黙期間に入っており、内容によっては金融政策への思惑で、株式市場の反応が大きくなる可能性があります。 さらに、米主要企業の2024年4-6月期決算の発表が続き23日(火)にはアルファベットとテスラが発表を予定しています。 来週②テスラ、EV界への逆風を乗り切れるか 前回決算(1-3月期)は「失望」 6月下旬以降に回復 マグニフィセント7の中で2024年のパフォーマンスがさえなかったテスラの株価は、6月下旬~7月上旬にかけて大幅に回復し、2023年末終値(248.48ドル)近辺で推移しています。7月2日に発表された4-6月期の当社の世界販売台数が市場が予想していたほど下振れしなかった(市場予想の43.8万台に対して、前年同期比-4.8%の44.4万台)ことが背景にあると考えられます。 長期的にはEVに逆風も 野村では、自動車ローン金利の高止まりや繰り延べ需要の消失により、世界のほとんどの市場で新車販売ペースが減速すると予想しています。こうした環境は当分の間続く可能性が高く、在庫の増加や完成車メーカーによる値引きの拡大が予想されます。特に、中国以外の市場ではEVの普及率が頭打ちとなり(政府のEV奨励策が終了し、一次取得者の購入が一巡)、完成車メーカーはCO2排出規制の厳格化に対応するための製品計画を見直す必要に迫られています。CO2排出規制を目指しながら、コスト増の要因であるリチウムなど希少資源の使用を抑えられるハイブリッド車やプラグインハイブリッド車を生産・販売できる完成車メーカーが有利な環境が続くと想定されます。こうした逆風の中、23日(火)の決算発表で当社が業績面で好材料を見せられるかは注目です。 来週③アルファベット、「広告好調」を続けられるか? 前回決算(1-3月期)は「好調」 第1に広告事業、第2にクラウド事業をチェック 前回(2024年1-3月期)の決算発表で当社は好業績の理由として、検索やユーチューブなどのインターネット広告事業とクラウド事業の好調を挙げました。広告収入が売上高全体の70%以上を占める当社では、景気回復とともに増えてきたデジタル広告出稿の高い伸びが継続するか注目です。1-3月期決算期では、メタ・プラットフォームズなど広告を主業とするその他の企業でも好業績が確認されたことから、同様の傾向が続くかを確認したいと考えます。また、クラウド事業は、再来週に控えたアマゾン・ドットコム(クラウド事業はAWS)やマイクロソフト(クラウド事業はAzure)の売上高・利益を見通す試金石としても関心が集まります。 株価は生成AIや株主還元に左右されることも 当社の生成AIモデル・ツール「ジェミニ」(「バード」の後継)についての追加情報や、前回市場の反応を誘った株主還元に関する情報も決算発表後の株価を左右しそうです。 (編集:野村證券投資情報部 小野崎 通昭) ご投資にあたっての注意点 要約編集元アナリストレポートについて 野村オリジナル記事の配信スケジュール
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07/20 09:00
【オピニオン】新興国通貨、選別軸は「実質金利」から「財政」へ
※画像はイメージです。 2022年以降、日本を除いて先進国から新興国までほとんどの主要国が利上げを行ってきました。この間、為替市場では通貨選別のポイントとして金利差に対する注目度が高まり、主要通貨間での金利差と為替相場が高い連動性を持って推移してきました。 特に新興国通貨選別のポイントとして重視されたのが、名目金利からインフレ率を差し引いた「実質金利」です。新興国は固有のカントリー・リスクを有するため、金利水準の高さが必ずしも通貨の魅力と直結しない面があります。特に高いインフレ率は経済の脆弱性を反映しているケースが多く、古くは「購買力平価説」にみられるように、「相対的なインフレ率の高さが通貨安につながる」といった考え方があります。このため、インフレ分を差し引いた「実質金利」が通貨選別のポイントとして重視されたと推察されます。 実際、2023年の主要通貨の米ドルに対する騰落率を比較すると、メキシコペソやブラジルレアル、インドネシアルピアなど実質金利が米国を上回っていた新興国通貨は米ドルに対して上昇しました。一方で、インドルピーやトルコリラなど実質金利面での魅力が乏しい通貨は下落しています。 新興国が利上げを行ってきた背景には、インフレ抑制に加えて、特に対米ドルでの通貨安圧力の緩和を意図した面があったと推察されます。現在、多くの新興国ではインフレが鎮静化傾向にあり、米国の利上げが打ち止めとなったことから、中銀の政策姿勢は転換し始めています。 このような状況の変化に加えて、主要新興国の一部における国政選挙等の結果を踏まえて、市場では新興国通貨選別のポイントが実質金利から財政状況へと変化している様子がうかがわれます。 トルコ政府は財政健全化とインフレ抑制を目的に向こう3年間にわたり歳出を削減する計画を発表しました。南アフリカでは2024年5月の総選挙で民主化後初めてアフリカ民族会議(ANC)が過半数を割り込みましたが、閣僚人事を見る限りANCが主要な経済政策を担う見込みです。インドでも与党連合が予想外に苦戦しましたが、緊縮的な財政政策が継続する見通しです。インドネシアでも次期大統領の経済顧問が25年の財政赤字を法定上限であるGDP比3%未満にとどめる計画だと発言しています。このように、財政の健全性を重視する姿勢を示した新興国の通貨は24年4月以降も対米ドルで上昇しています。 一方、財政規律の緩和が懸念されるメキシコペソ、ブラジルレアルは24年4月以降、米ドルに対して大きく下落しています。市場の着眼点の変化は大統領選後の米国に向かう可能性もあることから、引き続き注視していく必要があります。 ※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。 ご投資にあたっての注意点
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07/20 07:00
【来週の予定】米利下げの時期占う、PCEコアデフレーターに注目
来週の注目点:米大統領選を巡る動き、主要国の企業景況感 今後、日米企業の決算発表が本格化する中、足元の日米株式市場では、企業業績とトランプ前大統領の再選を見込んだ「トランプ・トレード」がテーマとなっています。米国大統領選挙までのスケジュールは、7月18日(木)に共和党全国大会を終え、8月19日(月)~22日(木)の民主党全国大会、9月10日(火)の大統領候補者による第2回テレビ討論会などを経て11月5日(火)の大統領選挙投票日を迎えます。 FRB(米連邦準備理事会)による9月利下げと米景気の軟着陸期待が高まる中、米国では23日(火)に6月中古住宅販売件数、24日(水)に7月S&PグローバルPMI速報値、6月新築住宅販売件数、25日(木)に2024年4-6月期実質GDP速報値、6月耐久財受注、26日(金)に6月個人消費支出・所得統計などの経済指標が発表されます。FRBの利下げタイミングを占う上で、PCEコアデフレーターが予想通り減速するかに注目です。 日本では、24日(水)に7月auじぶん銀行PMI速報値が発表されます。インバウンド需要、世界的なテクノロジーセクターの回復などが国内景気の下支え要因です。今後は、賃上げに伴う実質賃金と個人消費の動向や、モメンタム(勢い)を欠く中国景気の影響にも景況感が左右されると見ています。また、26日(金)に7月東京都区部消費者物価指数が発表されます。コアCPI(生鮮食品を除く総合)は前年同月比+2.3%と、6月(同+2.1%)から加速すると野村證券では予想します。 ユーロ圏では、24日(水)に7月HCOBユーロ圏PMI速報値、25日(木)にドイツの7月Ifo企業景況感指数が発表されます。ドイツの景況感は緩やかに持ち直していますが、輸出が再び減速しつつあることや、フランスの政治動向やECB(欧州中央銀行)の次の利下げ時期の不透明感が景況感を下押しする可能性があります。 (野村證券投資情報部 坪川 一浩) (注1)イベントは全てを網羅しているわけではない。◆は政治・政策関連、□は経済指標、●はその他イベント(カッコ内は日本時間)。休場・短縮取引は主要な取引所のみ掲載。各種イベントおよび経済指標の市場予想(ブルームバーグ集計に基づく中央値)は2024年7月19日時点の情報に基づくものであり、今後変更される可能性もあるためご留意ください。(注2)画像はイメージです。(出所)各種資料・報道、ブルームバーグ等より野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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07/19 16:00
【野村の夕解説】日経平均株価は続落、半導体株の反発実らず (7/19)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 前日の米国株式市場では、寄り前に発表された週間新規失業保険申請件数が市場予想を上回り、景気減速が懸念される中で短期的な過熱感が意識されたことから、主要3指数は揃って下落しました。一方、台湾積体電路製造(TSMC)の好決算を受けて、主要な半導体関連銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は反発しました。寄り前に発表された6月の全国消費者物価指数は前月から伸び率が加速し、日銀による7月利上げの思惑が継続する内容となりました。これらを受けて、本日の日経平均株価は前日比160円安の39,965円で寄り付いたものの、東京エレクトロンやアドバンテストといった半導体株の上昇によって持ち直し、反発に転じる場面もありました。ただ、その後は上値を追う勢いは見られず、40,000円を挟んでもみ合う展開が続き、結局、日経平均株価は前日比62円安の40,063円で本日の取引を終了しました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 本日、米国でNY連銀のウィリアムズ総裁がパネル討議に参加するほか、アトランタ連銀のボスティック総裁が講演を行います。市場が年内2回の利下げを織り込む中、早期利下げに前向きな発言が見られるか注目されます。 (野村證券投資情報部 秋山 渉) ご投資にあたっての注意点
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07/19 12:00
【今週のチャート分析】日経平均株価、史上初の42,000円台も、その後大幅安に
※2024年7月18日(木)および7月16日(水)引け後の情報に基づき作成しています。 「三川宵の明星」のパターンを否定できるか 今週の日経平均株価は、米国による対中規制強化への懸念からナスダック総合指数が大幅安となり、日本でも半導体関連株を中心に株価が下落し軟調に推移しました。 チャート面からこれまでの動きを振り返ってみましょう。日経平均株価は、7月11日に一時42,400円台まで上値を切り上げましたが、11日夜の急速な円高・ドル安の動き等を受けて、12日は前日比で1,000円を超える大幅安となりました(図1)。 ローソク足の形状では「三川宵の明星」の天井形成を示唆するパターンが示現し、その後も、半導体関連株を中心に下落し、18日には一時40,104円をつけました。同水準の近くには、心理的フシの4万円や上向きの25日移動平均線(7月18日:39,948円)が控えており、それらのフシが下支えとなるか注目されます。 仮にそれらフシを割り込んだ場合は、5月下旬から6月中旬にかけての保ち合い上限(5月20日高値:39,437円)や75日線(7月18日:39,104円)がさらなる下値のメドとして挙げられます。 一方で、今回の調整は、1ヶ月弱で4,000円を超える大幅上昇となって短期的な過熱感が高まった後の調整であり、その点では自然な調整とも捉えられます。底入れ反発となった場合、まずは7月17~18日のマド埋め(41,054円)が完了するか、そして、7月11日高値を奪回して「三川宵の明星」のパターンを否定できるかが注目点です。 ※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。 (注1)直近値は2024年7月18日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 米国REIT指数は約1年半ぶり高値、チャート好転鮮明に 7月中旬に日経平均株価やナスダック総合指数は大幅安となりました。一方でNYダウは史上最高値を更新し、米国REIT指数は約1年半ぶりの高値をつけました。これまで上昇をけん引してきた半導体株を中心に利益確定売りが出る中で、出遅れ銘柄・業種への資金のシフトが進んだと考えられます。今回は米国REIT指数についてチャート面からみてみましょう。 米国REIT指数は、昨年10月安値(176.57pt)形成後に上昇傾向となりました。昨年10月の安値時点で、高値からの下落率はコロナショック時の43.3%に次ぐ38.0%という規模であり、下落期間はリーマンショック時を含む世界金融危機時の26ヶ月(両端を含む)に迫る23ヶ月に及んでおり、調整十分となっていました(図2)。 (注1)直近値は2024年7月16日。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(注3)日柄は両端を含む。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 その後の上昇で、2021年12月高値形成後の下降トレンドラインや、上値抵抗となってきた52週移動平均線を突破したことで、2021年12月以降の中長期的な下落トレンドが終了したと捉えられます(図3)。 今年に入り保ち合い相場入りとなっていましたが、7月に大幅上昇となり保ち合い上限を上放れ、さらに昨年12月高値を超えて約1年半ぶりの高値をつけました。チャートの好転が鮮明となっており、この先、まずは2021年高値から昨年10月安値にかけての下落幅に対する半値戻し(230.59pt)や、2023年2月高値(232.46pt)を目指す動きとなると考えられます。 半値戻しを達成となれば「半値戻しは全値戻し」の相場格言通り、2021年12月高値(284.61pt)へ向けた動きとなるか注目されます。 (注1)直近値は2024年7月16日。天底の数値は日次終値ベース。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 (野村證券投資情報部 岩本 竜太郎) ※画像はイメージです。 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点