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16分前

【野村の朝解説】利下げ期待を背景に主要3指数は続伸(12/4)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 3日の米国株式市場で、主要3指数は揃って続伸しました。11月米ISMサービス業景気指数は市場予想を上回ったものの、指数を構成する雇用の判断指数で拡大・縮小の目安となる50を下回る状況が継続しました。11月ADP全米雇用レポートでは、民間部門の雇用者数が前月から増加するとの市場予想に反して減少しました。米国の労働市場の減速感が示されたことを受け、12月9-10日に開催されるFOMCでの追加利下げが意識され、株価上昇を支援しました。 相場の注目点 米金利先物の価格データから政策金利を予想するFedWatchツールでは、9割近い確率で12月FOMCでの利下げが予想されています。目先の米国株式市場は、12月FOMCに向けてこの利下げ期待が維持されるかどうかがポイントになるとみています。4日はFRBのボウマン副議長の講演が予定されていますが、FRB高官が金融政策に関する情報発信を自粛する「ブラックアウト期間」に入っていることから、利下げに関する新たなヒントは得られない見通しです。一方、週間新規失業保険申請件数(4日発表)や個人消費支出(PCE)デフレーター(5日)といった雇用や物価に関連する経済指標には念のため注意が必要でしょう。指標の内容次第では利下げ期待が後退し、株価がネガティブな反応を示す可能性も考えられます。 市場は来年年央以降の利下げペースを占うパウエルFRB議長の後任人事にも関心を高めています。トランプ大統領は2日、2026年の早い段階で後任者を発表する意向を示しました。報道によると、トランプ大統領が望む利下げに前向きとされる米国家経済会議(NEC)のハセット委員長が最有力候補とされている模様です。ハセット氏が指名された場合、市場では来年も利下げが継続するとの見方が一段と強まり、相場の追い風になる可能性があります。 (野村證券 投資情報部 岡本 佳佑) 注)データは日本時間2025年12月4日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点