本日引け後から16:00までに決算を発表した企業の内、野村カバレッジ銘柄の時価総額上位5銘柄について、実績とQUICKコンセンス、野村アナリスト予想(通期実績のみ)の比較を行いました。本日は以下の銘柄になります。

ソフトバンク (9434)
ダイキン工業 (6367)
武田薬品工業 (4502)
NTTデータ (9613)
バンダイナムコホールディングス (7832)

ソフトバンク、21年3月期は全セグメントで増益確保も市場予想は下回る

 2021年3月期の営業利益は、全セグメントで増益となりました。法人事業はテレワーク関連の商材需要の増加、ヤフー事業はeコマース取扱高の増加、コンシューマ事業はサービス売上の増加、流通事業は行政の大型プロジェクト受注により、それぞれ好調な推移となりました。

ダイキン、22年3月期は営業利益13%増を予想、コロナ拡大前の20年3月期水準を上回る

 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、業務用エアコンは厳しかったものの、巣ごもり需要などで家庭用エアコンや空気清浄機の販売が世界的に伸びました。22年3月期営業利益は前期比13%増と、新型コロナウイルス感染が広がる前の20年3月期の営業利益水準を上回る見込みです。

武田薬品工業、21年3月期実績・22年3月期見通しともに市場予想を下回る

 2021年3月期の売上高は、当社の主要セグメントのうち、消化器系疾患および血漿由来の免疫疾患治療は増収となりました。しかしながら、希少疾患における競争の激化や後発品の浸透による影響、為替変動による減収影響を受けて相殺されました。当年度における新型コロナウイルス感染症に伴う影響は、軽微でした。

NTTデータ、22年3月期見通しは市場予想以上の大幅増益を見込む

 2021年3月期は、主力の公共・社会基盤セグメントや金融セグメントが堅調で増収増益を確保しました。海外事業では、事業構造改革によりEMEA・中南米分野の赤字幅が縮小しました。2022年3月期は、不採算案件の抑止や海外事業の収益性改善に重点に取り組むとしており、大幅な営業増益を見込んでいます。

バンダイナムコHD、営業利益7.5%増 デジタル化進むホビー・ゲーム好調でコロナ影響克服

 2021年3月期業績は、アミューズメント施設休業やライブイベントの中止の影響を大きく受けました。一方、「機動戦士ガンダム」シリーズ等を擁するホビー事業は大人層をターゲットとしたデジタルを活用した販売・マーケティングが効果を発揮し、好調に推移しました。「DRAGON BALL」を抱えるネットワークエンターテインメント事業もゲーム関連のリピート販売が好調で、当社の営業利益は前期比7.5%増となりました。今後に関しては、引き続き販売店の休業やイベント延期を見込んでおり、市場予想を下回る業績見通しを示しました。

(注1)本日引け後16:00までに決算発表した企業の内、野村カバレッジ銘柄の時価総額上位5銘柄のみ掲載している。すべてを網羅しているわけではない。QUICKコンセンサス、野村アナリスト予想は2021年5月11日時点。
(注2)画像はイメージ
(出所)日本経済新聞社、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成

・前日(5/10)の決算速報:<決算速報>パナソニック、住友金属鉱山、味の素、ヤマハ、ライオン(5/10)

・今週の決算展望:<今週の決算展望>大手自動車メーカーは減産リスクを乗り越えるか

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