海外市場の振り返り

21日の米国株式市場は、主要3指数が揃って続落しました。朝方発表された週間新規失業保険申請件数が市場予想を下回り、雇用が依然として堅調であることが示唆されました。前日のFOMC(米連邦公開市場委員会)を受けて広がった金融引き締めが長期化するとの懸念が継続し、米10年国債利回りが4.49%と2007年11月以来の水準を付ける中、株式相場は軟調に推移しました。一般消費財、情報技術やコミュニケーション・サービスなどの成長株、金融、素材が下落を主導し、S&P500の11セクター全ての株価が下落となりました。

相場の注目点

米国の金融引き締め長期化懸念に伴う米国株の下落は日本株の重石となりそうです。日本では21日から日銀金融政策決定会合が開かれており、本日は結果発表と植田日銀総裁の記者会見が予定されています。米長期金利が上昇する中、国内債にも売り圧力が強まっており、21日には10年国債利回りが0.745%と2013年9月以来の水準まで上昇し、外国為替市場では円安圧力が強まっています。今会合では政策変更は見送られると野村では予想していますが、会見や声明文で今後の金融政策正常化へのヒントが示されるか、インフレの鈍化が想定より遅れる中で物価認識に変化があるか、進行する円安に対する認識などが注目されます。

本日のイベント

日本では8月全国消費者物価指数、9月auじぶん銀行PMI(速報値)が発表されます。また、米国の9月S&PグローバルPMI(速報値)など、主要国で景況感を表す指数が相次いで発表されます。

(投資情報部 坪川 一浩)

(注)データは日本時間2023年9月22日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

FINTOS!編集部オリジナル記事

【銘柄ランキング】投資家に買われたハイテク銘柄は?トップ10を紹介(2023年6-8月分)

【#家庭用ゲーム機】AI抽出15銘柄/任天堂、ソニーG、ゲオHD…

ご投資にあたっての注意点