海外市場の振り返り

米国2月のADP雇用統計の結果は前月比+14.0万人の雇用者増と、市場予想の同+15.0万人を下回ったものの、1月が同+10.7万人から同+11.1万人に上方修正され、合わせて順当な結果となりました。パウエルFRB議長の下院における半期に1度の議会証言では、年内のどこかで利下げ開始が適切と発言するも、具体的な時期への言及はなく、特に驚きはありませんでした。他方、FRBが米国の経済情勢をまとめたベージュブック(米地区連銀経済報告)では、前回1月の報告からの変化として、景気は緩やかに拡大しているが、家計は必需品以外の消費に慎重になっているなど、インフレ抑制を示す内容が報告されました。株式市場では、業績不振に陥っていたNYCB(ニューヨーク・コミュニティー・バンコープ)が大型増資を受けるとの報道から、同行の株が株価が急落後に上昇に転じ、銀行問題が和らぐとの見方が広がりました。米大統領選に関して、共和党はヘイリー候補が撤退を表明し、トランプ候補へと一本化されました。6日の米国株市場は、長期金利低下などを背景に半導体株を中心に反発上昇に転じたものの、取引時間の終盤にやや上げ幅を縮小しました。

相場の注目点

米国株市場の反発を受けた日本株の反応が注目されます。日銀の大規模緩和修正に関する報道も散見されています。

本日のイベント

本日は8:30に1月の毎月勤労統計が発表されます。春闘の賃上げへの注目が高まる中、月次の足元の賃金上昇率、特に、物価上昇分を差し引いた実質賃金の伸びが改善しているかどうかが注目されます。また、中国の1-2月期貿易統計が発表されます。

(投資情報部 小髙 貴久)

(注)データは日本時間2024年3月7日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

FINTOS!編集部オリジナル記事

【銘柄ランキング】決算発表シーズンにNISA「成長投資枠」で買われた銘柄は?(2024年2月作成)

ご投資にあたっての注意点