海外市場の振り返り

28日の米国株式市場では、主要3指数が上昇しました。シカゴ連銀のグールズビー総裁が、「雇用とGDPを重視する伝統的な経済理論に基づく政策は、引き締めすぎのリスクをもたらす」、「追加引き締めなしにインフレは目標まで低下し、景気後退なしにこれを達成できる」と発言したことなどを受けて、米10年国債利回りは低下し、米主要株価指数は上昇しました。原油高による高インフレ長期化や米債務上限問題の懸念などによる金利上昇・株安が一服した形です。

米国の経済指標では、週間新規失業保険申請件数が市場予想を下回りました。申請件数は、UAW(全米自動車労組)によるストライキの影響を受けたミシガン州とオハイオ州で増加した一方、他の地域での下落で相殺され、米国全体では労働市場の回復が継続していることを示唆しました。

相場の注目点

米国の金融政策へ影響を与えるデータが引き続き注目されます。米国では本日、8月個人消費支出(PCE)が発表されます。FRBがインフレ指標として重視するPCEコア価格指数は、市場予想は前年同月比+3.9%と、7月の同+4.2%から減速するとみられています。

また、9月シカゴ購買部協会PMIが発表されます。9月分の市場予想は47.6と、5月に40.4まで低下した後回復しましたが、依然として好況・不況の分水嶺である50を下回る水準です。高金利や雇用環境などがどの程度製造業に影響を与えているかが注目されます。

(投資情報部 竹綱 宏行)

(注)データは日本時間2023年9月29日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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