海外市場の振り返り

 米国で発表された経済指標は、8月個人消費支出は前月比+0.4%と、市場予想の同+0.5%を若干下回り、注目されていた個人消費支出デフレーターのコアは前月比+0.1%と市場予想の同+0.2%を下回りました。ミシガン大学消費者信頼感指数の9月確報値は68.1と、市場予想の67.7を上回りました。NY連銀のウィリアムズ総裁の講演要旨が公表され、政策金利の誘導目標レンジは、ピークかそれに近い水準にあり、しばらくの間、景気抑制的な金融政策姿勢を維持する必要があると述べられています。利上げは終了した可能性があるとの見方が示されていると、市場では見られているようです。米国株市場は、米政府閉鎖リスクを前に方向感が出にくくなる中で、米国景気減速や原油価格の下落により金利は落ち着くとの見方から、NYダウは下落したものの、テクノロジー株中心に小幅高となりました。

相場の注目点

 UAW(全米自動車労組)はGMとフォードに対するストライキを拡大する見通しを示しました。一方、米議会は10月1日午前0時の期限前に、暫定予算を成立させ、政府閉鎖にならないことが確定しました。11月17日までの予算となります。米国の政府閉鎖が回避されたことは、日本株市場においても不透明材料の後退として下支え要因になるとみられます。

本日のイベント

 8:50に日銀短観が発表され、海外では、ノーベル生理学・医学賞が発表されます。米国はISM製造業景気指数の発表と、パウエルFRB議長、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁、クリーブランド連銀のメスター総裁らの講演があります。

(投資情報部 小髙 貴久)

(注)データは日本時間2023年10月2日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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