海外市場の振り返り

11日の米国株式市場では、主要3指数が揃って続伸しました。9月FOMCの議事要旨は、参加者の大多数は1回の追加利上げを予想しているものの、追加引き締めの必要性がそれほど切迫していないことを示唆したことなどから、ややハト派的と受け止められました。また、原油価格は、10日にサウジアラビアが市場の安定化を表明し供給減少への懸念が和らいだことや、中東での紛争拡大の懸念が後退したことなどで下落しました。これらを受け米国10年債利回りは低下し、米国株は上昇しました。米9月PPI(生産者物価指数)は市場予想を上回ったものの、変動の大きい食品・エネルギー・流通サービスを除いたコアPPIは市場予想と一致しました。

相場の注目点

本日は、米9月CPI(消費者物価指数)が発表されます。野村では中古車価格の下落などを受け、コアCPIの上昇率は前月比+0.227%/前年同月比+4.031%と、市場予想の同+0.3%/+4.1%を下回り、8月から緩やかに減速すると予想しています。野村の予想通りの結果となれば、次回のFOMC(10月31日~11月1日)での追加利上げに対する市場の織り込み度合いは低下すると推察されます。

本日のイベント

国内では小売企業を中心に、決算発表が本格化しています。本日はファーストリテイリング、セブン&アイ・ホールディングスなどの決算発表が予定されています。

(投資情報部 竹綱 宏行)

(注)データは日本時間2023年10月12日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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