海外市場の振り返り
13日の米国株式市場は、寄り付き時点では主要3指数が上昇して始まりました。寄り前に発表された大手金融機関の決算発表が良好であったことが株価を支援しました。しかし、中東情勢が緊迫する中で原油価格が上昇すると、VIX指数の上昇にみられるように株式市場が不安定化して、S&P500指数とナスダック総合指数は下落に転じて引けました。主要半導体関連企業の株価指数であるSOX指数は、前日比-2.70%と主要3指数よりも大きく下げて引けており、テクノロジー株を中心に軟調でした。他方、原油価格上昇を受けてエネルギーセクターの株価は上昇しています。
相場の注目点
先週末の米国株式市場が下落していたことや、イスラエルによるガザ地区への大規模な地上侵攻への準備が着々と進んでいるとの報道などにより、国際情勢への不透明感が株式市場の重石になるとみられます。日経平均先物は32,000円台を割り込んでいます。米国の業種別騰落に示されるように、本日の日本株市場では石油元売りなどは原油価格上昇が下支えするとみられますが、半導体を中心とするテクノロジー株は上値が重くなる可能性があります。他方、13日(金)に発表された日本の小売業の決算は良好であったため、株式市場でその評価が反映されるとみられます。
本日のイベント
本日は米国で10月NY連銀製造業景気指数の発表があり、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁の講演があります。
(投資情報部 小髙 貴久)
(注)データは日本時間2023年10月16日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。
※画像はイメージです。
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