決算概要:2023年7-9月期(2024.6期第1四半期)

EPS実績は市場予想を上回った
米国時間10月24日引け後に、「Office」や「ウインドウズ」、クラウドソフトの「Azure(アジュール)」などで知られるソフトウェア企業であるマイクロソフト(MSFT US)が2023年7-9月期(2024.6期第1四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を3.7%上回り、EPSは市場予想を12.7%上回りました。
また、会社の2023年10-12月期部門別売上高見通しは各部門とも市場予想を上回りました。
コパイロットのリリースを前にクラウド事業堅調
会社はアジュールを中心にクラウド事業が堅調であることを決算書で強調しました。また、11月1日から大手企業向けに正式リリースする生成AI機能をビジネスソフトに追加した製品である「コパイロット」によって、AI時代を現実のものにさせようとしている、とサティア・ナデラCEOはコメントしました。
コパイロットの正式リリースを前に企業が同サービスの導入に向けて準備を行うなど、生成AIが企業のIT投資のきっかけになっていると推察致します。
売上高とEPSの推移


株価は上昇
マイクロソフトの株価は、前日比0.37%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比3.47%高の342.00ドルで推移しています(NY時間18:13)。
市場予想を上回る実績や会社見通しに反応していると考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年10月24日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年7-9月期(2023/9)。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2023年10-12月期以降の予想は2023年10月23日時点。
(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ) より野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)