決算概要2023年7-9月期(2023.9期第4四半期)

EPS実績は市場予想を上回った

米国時間10月24日引け後に、決済テクノロジー企業であるビザ(V US)が2023年7-9月期(2023.9期第4四半期)決算を発表しました。営業収益は市場予想を0.7%上回り、EPSは市場予想を3.9%上回りました。

消費堅調継続も四半期見通しはやや市場予想を下回る

会社は、コロナ禍からの個人消費や海外旅行の需要の回復は継続しており、最近の地政学的、また、経済的な不確実性はあるものの、今後の決済市場について楽観的とコメントしました。

当社が決算書で示した2024年9月期通期の見通しは市場予想とほぼ一致する内容だった一方、決算説明会でコメントした2023年10-12月期四半期の営業収益見通しはやや市場予想を下回りました。

売上高とEPSの推移

株価は下落

ビザの株価は、前日比1.35%高で引けた後、時間外取引では、決算発表直後は上昇したものの、その後下落に転じ、終値比0.67%安の233.07ドルで推移しています(NY時間19:51)。

四半期見通しに反応したと考えられます。10-12月は年末商戦にあたることから、地政学リスクやインフレによる個人消費への影響の点で次回の当社の決算には注目したいと考えます。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年10月24日時点。
(注3)営業収益(事業会社の売上高にあたる決済手数料などから顧客特典費用を差し引いた収益)とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年7-9月期(2023/9)。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2023年10-12月期以降の予想は2023年10月23日時点。
(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ) より野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

<前回の当社決算>
【米国株決算速報】ビザ(V):消費堅調・中国への旅行者数は回復初期、株価は-0.25%(時間外取引)

<過去の米国株決算まとめ>
野村の米国株決算リンク集:2023年1-3月期・4-6月期決算

野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算

野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期

ご投資にあたっての注意点