海外市場の振り返り

27日の米国株式市場で、NYダウは3日続落しました。イスラエル軍の報道官が、パレスチナ自治区ガザへの地上作戦を拡大すると述べたと報じられ、中東情勢が一段と悪化するとの警戒感が広がりました。加えて、決算が市場予想を下回った石油大手シェブロンが6%超と大幅下落したことや、CEOが保有する株式を一部売却する方針を示したJPモルガン・チェースが3%超下落し、NYダウの重石となりました。一方、前日引け後に好決算を発表したインテルやアマゾン・ドットコムが大幅上昇となり、ハイテク株は総じて堅調でした。ナスダック総合指数は3日ぶりに反発しました。

相場の注目点

今週は、国内主要企業の決算発表が序盤戦のピークを迎え、その動向が注目されます。経済指標では、米国で10月ISM製造業景気指数(11月1日)、同サービス業景気指数(3日)、10月雇用統計(3日)など重要経済統計が多数発表されます。米国景気の堅調さを示唆する結果となれば、逆に長期金利上昇を経由して株安の材料となる可能性には注意が必要です。

本日のイベント

本日より、日銀の金融政策決定会合が開催されます。明日(31日)には結果発表と植田総裁の記者会見が行われます。野村證券では、日銀は金融政策を据え置き、「経済・物価情勢の展望」で物価見通しを引き上げ、フォワード・ガイダンスを部分的に修正する可能性はあるものの確度は高くない、と予想しています。その他、日本電気やパナソニックHDなどが決算を発表する予定です。

(投資情報部 澤田 麻希)

(注)データは日本時間2023年10月30日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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