海外市場の振り返り

31日の米国株式市場で、米国の主要3指数は揃って上昇しました。米長期金利の低下が下支えとなりました。FOMCの結果発表を翌日に控える中、この日発表された経済指標はさほど材料視されませんでした。

相場の注目点

31日の為替市場では円安ドル高が進行し、ドル円は1ドル=151円70銭台と、2022年10月以来の円安ドル高水準となっています。日本銀行は31日の金融政策決定会合において、イールド・カーブ・コントロール(YCC)の再修正に動き、長期金利上限について「1%を目途」とした曖昧なものに変更し、1%を上回る金利上昇を許容する姿勢を見せました。上限金利を1.5%まで引き上げるといった一部の観測報道に比べ、ややハト派的な内容となっています。同じく31日、10月分の為替介入がなかったことが明らかになり、10月3日に1ドル=150円を回復した直後に、急速に進行した円高ドル安も介入によるものではなかったことになります。150円前後が当局の強く意識する防衛ラインではなかったことが再確認され、150円超を試しやすくなったと言えます。日銀政策修正後の円安加速を受け、今後の注目点は152円前後で介入が実施されるかどうかだと思います。

本日のイベント

本日最大の注目イベントはFOMCの結果発表です。市場では政策金利の据え置きが予想されており、パウエルFRB議長の会見でも、必要であれば利上げを行う意思を示す一方、データ次第の姿勢を維持すると見込まれます。

(投資情報部 大坂 隼矢)

(注)データは日本時間2023年11月1日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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