海外市場の振り返り

11月6日から米国市場が冬時間に移行しました。米国市場では特段大きな材料は無く、NYダウの高安値幅は177米ドルと9月8日の同154米ドル以来、2ヶ月ぶりの狭さとなりました。VIX指数は14.89と低い水準にとどまり、その中でナスダック総合指数は7連騰と、2023年1月17日にかけて以来となる連騰を示しました。次の主要な経済統計や決算発表などが待たれます。

相場の注目点

日経平均先物のCMEの終値は32,600円と、前日の日経平均株価の終値32,708円を下回っています。米ドル円相場は1米ドル=150円近辺で、前日から大きな変化はありません。昨日引け後の決算発表の内容により、個別で騰落が大きく分かれる状況になるとみられます。他方、中国市場で不動産開発企業に対する懸念が続いていますが、大手の万科企業について、債務は期日通りに返済されるとの報道があり、当社のドル建て社債の利回りが低下しています。中国市場におけるリスクが抑えられ、アジア市場が堅調な動きとなれば、日本株市場の下支えになるとみられます。また、本日は中国で10月の貿易統計が日中に発表される予定で、中国市場の景気復調が確認されるかどうかが注目されます。

本日のイベント

本日も日米主要企業の決算発表が続きます。日本企業は取引時間終了後、米国企業は米国時間に発表が相次ぎますが、中国の景気減速や製造業の在庫循環の調整に進展がみられるか、米国企業決算は7-9月期の増益確度が高まっていますが、そのシナリオを支える決算発表が相次ぐかどうかが注目されます。

(投資情報部 小髙 貴久)

(注)データは日本時間2023年11月7日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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