海外市場の振り返り

16日の米国株式市場では、NYダウが下落した一方、S&P500指数やナスダック総合指数は小幅ながら上昇しました。この日発表された新規失業保険申請件数や10月鉱工業生産などの軟調な経済統計の結果を受け、米国10年債利回りは一時、4.43%へ低下しました。前日引け後や寄り前に発表された企業決算が市場の期待に応えられなかったことが主要株価指数の重石となりましたが、金利の低下が下支えする展開となりました。

相場の注目点

14日に発表された米国の10月コアCPI(消費者物価除く食品・エネルギー)が市場予想を下回ったことを受け、市場ではFRBによる追加利上げ期待はほぼ消滅しています。これを受けた米長期金利の低下が、足元の米国株高の要因となっています。米長期金利の動向に注目が集まる中、来週21日には11月FOMC議事録が発表されます。議事録において、米長期金利上昇を通じた利上げ効果が議論されていたことが明らかとなった際には、足元の長期金利低下がむしろ追加利上げ、あるいは政策金利高止まり観測を再燃させる可能性があるため、注意が必要です。

本日のイベント

米長期金利の動向を占ううえでは、経済指標が重要な要素となります。本日は、米国の10月住宅着工件数が発表されます。国内では、損保大手の決算発表が予定されています。本日の決算発表で、概ね2023年7-9月期の決算発表シーズンは終了となります。

(投資情報部 大坂 隼矢)

(注)データは日本時間2023年11月17日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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