海外市場の振り返り

24日の米国株式市場は、主要3指数揃って小動きでした。23日の感謝祭明けの短縮取引で、参加者も限られるため、方向感に乏しい展開でした。S&Pグローバルが発表する11月米国PMI(購買担当者景気指数)速報値は、製造業指数が市場予想を下回った一方、サービス業指数は市場予想を上回りました。

26日には、パレスチナのガザ地区を実効支配するハマスは人質17人を、イスラエルもパレスチナ人39人を追加で釈放しました。予定された戦闘休止最終日にあたる本日は、戦闘休止が延長されるかが注目されます。

相場の注目点

今週米国では、29日に12月12-13日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)に向けた地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表されます。前回のベージュブックでは、経済活動の表現が「経済成長は緩やかだった」から「経済活動の変化はほとんどない」に格下げされるとともに、経済活動の落ち込みを報告した地区が前々回の1地区から4地区に増加しました。ベージュブックの経済活動に関する記述がさらに格下げされれば、市場の景気後退の懸念が強まる可能性があります。

30日には、10月個人消費支出(PCE)が発表されます。金融政策の判断に用いられる、食品とエネルギーを除くコアPCE価格指数は、市場予想は前年同月比+3.5%と、9月の同+3.7%や8月の同+3.8%からインフレが減速するとみられています。先に発表された10月消費者物価指数や生産者物価指数では、医療費や航空運賃が強かったものの、多くの項目でインフレの鎮静化が見られました。

(投資情報部 竹綱 宏行)

(注)データは日本時間2023年11月27日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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