海外市場の振り返り

7日の米国株式市場で、主要3指数は揃って上昇しました。NYダウが前日まで3営業日続落していたこともあり、その反動から買戻しの動きが優勢となりました。個別では、傘下のグーグルが生成AI関連の新技術である「Gemini」を発表したアルファベットや、AI向け新製品を発表した半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズが大幅上昇となるなど、ハイテク株の上昇が目立ちました。ナスダック総合指数は約4ヶ月ぶりの高値圏で取引を終えました。また、為替市場では円高が進行しています。植田日銀総裁が7日に「年末から来年にかけて一段とチャレンジングな状況になる」と発言し、政策修正を巡る思惑から、ドル円相場は一時142円台を割り込む場面がありました。

相場の注目点

今週の日経平均株価は目新しい材料に欠ける中、高値警戒感もあって、約3週間ぶりに3万3,000円台を割り込みました。来週は、重要経済イベントが目白押しとなっており、結果によっては、株式市場が大きく反応することも考えられます。米国のFOMC(12-13日)をはじめ、日本の12月調査・日銀短観(13日)や各国・地域の12月製造業PMI速報値(15日)など企業センチメントを示す経済統計にも注目が集まります。

本日のイベント

本日は、米国の11月雇用統計が発表されます。非農業部門の雇用者数の増減に加えて、近年のインフレ高進の主要因の一つとして、人件費の上昇が指摘されていることから、平均時給の伸び率などに注目です。

(投資情報部 澤田 麻希)

(注)データは日本時間2023年12月8日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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