海外市場の振り返り

8日の米国市場では、11月米雇用統計が発表されました。雇用は総じて堅調な結果となったことで米長期金利は上昇し一時株価は下落しました。しかし、同日昼頃に発表されたミシガン大学調査による期待インフレ率が市場予想を下回ったことで株価は反発、米国株3指数は上昇して取引を終えました。

相場の注目点

野村證券では日銀の政策見通しを、2024年1月:マイナス金利解除、同4月:YCC撤廃、に変更しました。マイナス金利解除が前倒しされ、YCC撤廃に先行する予想となっています。今回の変更に合わせ、為替ストラテジストもドル円予想を2023年12月末:144円(従来:146円)、2024年3月末:142円(従来:145円)と修正しています。

株式ストラテジストは、日本株見通しは変更せず、日経平均は2024年6月末:37,000円、同12月末:38,000円を維持しています。理由としては、(1)マイナス金利解除そのものは、翌日物金利を0.10%引き上げることに過ぎない、(2)市場は10月までの0.25%への再利上げも既にフルに織り込んでいる、(3)期待インフレ率は1.3%と十分に高く、実質政策金利は1%前後の大幅マイナスが続く、(4)日銀の金融政策正常化はデフレ脱却達成のシグナリング効果をもつ、(5)ETF購入については、日銀内で副作用への懸念が高まっておらず当面継続が見込まれる、などが挙げられます。

本日のイベント

15時に11月工作機械受注(速報)が発表されます。各業種の動向を見る上で注目が集まります。

(投資情報部 デジタル・コンテンツ課)

(注)データは日本時間2023年12月11日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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