海外市場の振り返り

欧州など多くの市場が休場で薄商いとなる中、米国株式市場ではS&P500指数が3営業日連続で上昇しました。S&P500指数は過去最高値の4796.56ポイントまであと0.5%未満と迫り、NYダウに続いて過去最高値更新への期待が高まっています。また、年末5営業日と年明け2営業日の株式相場は堅調に推移することが多いとして、サンタクロース・ラリーと称されています。このままS&P500指数が堅調に推移し9週連騰となれば、2004年以降では最長記録となるなど、米国株式市場は記録ずくめの動きにやや楽観ムードが高まっているようです。

相場の注目点

米国株楽観ムードの背景には、利下げ期待があると見られます。FF(フェデラル・ファンド)金利先物を見ると、24年末までに6回の利下げ(1回当たり0.25%ポイントと想定)が織り込まれています。12月FOMC(米連邦公開市場委員会)で示された政策金利見通し(中央値)は3回の利下げであったことから、市場の一部には利下げ観測の行き過ぎ懸念があります。市場の見通しがFRBに鞘寄せする形になれば長期金利上昇・株安となることが想定されます。一方、FRBの見通しが下方修正される場合、景気悪化が原因となることが予想され、やはり株安につながるとの見方もあります。

本日のイベント

米5年国債入札が注目されます。米国債への堅調な需要が確認できれば、金利上昇懸念がさらに緩和することが期待できます。

(投資情報部 尾畑 秀一 )

(注)データは日本時間2023年12月27日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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