短期的にはドル円が140円割れを試す可能性も否定できない

FRB(米連邦準備理事会)への利下げ期待の高まりと、日本銀行の金融政策正常化への期待が円高ドル安圧力を強めています。日銀がマイナス金利解除に向けた地均しを行い、市場の織り込みが進む局面ではドル円が140円割れを試す可能性も否定できません。短期的には円高ドル安への警戒が必要ですが、過去、円高が進行した時にはどのような銘柄が上昇したのでしょうか。また、それらの銘柄にはどのような特徴があるのでしょうか。

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円高時に上昇した銘柄の特徴とは?

過去(5年間)、円高米ドル安が進行した際に上昇した銘柄は、概ね下記のようなグループに分けられます。

① 円高メリットグループ
 小売・食品など、円高により商品や原材料の仕入コストが低下すると期待される業種

② 円高無関係グループ
 ヘルスケア、インターネットサービスなど、為替の影響を受けにくいとされる業種

③ 高成長期待グループ
 成長期待の高い(実際に過去の増収率が高い)半導体・電子デバイス関連銘柄

④ 高ROEグループ
 内需、外需問わず、ROEが高い銘柄

一般的には、①や②のように、他の業種に比べ、円高米ドル安が業績に好影響(あるいは影響が限定的)であるグループの銘柄が上昇すると考えられがちです。ただ実際には、円高が業績的には不利に働くことが多い高成長期待銘柄や、ブルーチップ性の高い高ROE銘柄も数多く名を連ねています。

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(野村證券投資情報部 大坂 隼矢)

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