海外市場の振り返り

4日の米国株式市場で、NYダウは小幅に反発しました。4日に発表された2023年12月のADP全米雇用統計では、民間部門の雇用者数が前月比+16万4,000人と、市場予想(同+12.5万人)を上回りました。加えて、2023年12月30日の週の新規失業保険申請件数は20.2万人と、市場予想(21.6万人)を下回り、いずれも労働市場の堅調さを示しました。これらを受け、NYダウは一時、前日比200ドル以上上昇する場面もありましたが、高値警戒感から、次第に上げ幅を縮小する展開となりました。米長期金利が4.0%へ上昇したことを受け、S&P500指数、ナスダック総合指数は下落しました。

相場の注目点

来週は、ウエルシアホールディングス(9日)やファーストリテイリング(11日)、イオン(12日)など、国内小売企業の決算発表が相次ぎます。各社の月次統計などでは、堅調な販売動向が確認されています。決算発表では、売上高に加えて、各社の人件費や原材料費などコスト高への対応にも注目が集まります。また、1月下旬から本格化する製造業の業績動向を見極める上で、安川電機(12日)の決算発表は重要です。

本日のイベント

米国では、12月雇用統計や12月ISMサービス業景気指数が発表されます。2023年12月FOMCを経て、市場では早期利下げ期待が高まっています。市場の利下げ観測を正当化するような内容となるか、注目されます。

(投資情報部 澤田 麻希)

(注)データは日本時間2024年1月5日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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