※2024年1月11日(木)引け後の情報に基づき作成しています。

大幅続伸で、保ち合い上限を上にブレイク

今週の日本株は、米国のハイテク関連株の上昇を手掛かりに、大幅上昇となりました。

日経平均株価のこれまでの動きを振り返ってみましょう。2024年の大発会(1月4日)は、年末年始の米国株安を受けて一時700円超の下げとなったものの、大引けにかけては長い下ヒゲを引いて反発し、下値の底堅さが確認されました(図1)。その後は大幅上昇となり、10日に34,000円台にのせて、11日には心理的フシの35,000円台まで上伸しました。

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(注1)直近値は2024年1月11日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成

約半年続いた中段保ち合い上限(33,700円前後)の上放れが明確となっており、35,000円台定着となれば、まずは、昨年7月高値~10月安値の押し幅の倍返し水準(36,980円)に向けた動きとなると考えられます(図2)。一方で、上昇一巡後に5日移動平均線を割り込み押しを入れる動きとなった場合は、25日線(11日:33,278円)が下支えとなるかが注目されます(図1)。

(注1)直近値は2024年1月11日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社データより野村證券投資情報部作成

次に中長期的な動きを確認すると、2024年1月に中段保ち合い上限を突破したことで、2023年1月安値から始まった中長期上昇局面に回帰してきたと考えられます(図2)。前回の中長期上昇局面(2020年3月~2021年9月)の上昇幅を2023年1月安値に当てはめた場合、39,834円と試算され、先行きは史上最高値(1989年12月:38,915円)を視野に入れる上昇となると考えられます。

日本株は24年1月に大幅上昇、 好調なスタートを切る

2024年の日本株は1月11日にかけて大幅上昇となり、好調なスタートを切りました。日経平均株価は、大発会こそ一時700円安となったものの、その後は大幅上昇となりました。1月11日には35,000円台まで上伸し、昨年7月以降の中段保ち合い上放れが明確となっており、中長期上昇局面に回帰してきたと捉えられます(図3)。

2010年以降の中長期上昇局面(①~③)における上昇倍率は、1.6~2.6倍となりましたが、今回は1.4倍に留まっています。これらを参考とした場合、この先も上昇余地が大きいと捉えられ、急上昇の反動をこなしながらも中長期上昇局面は継続すると考えられます。

(注1)直近値は2024年1月11日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (注3)日柄は両端を含む。
(出所)日本経済新聞社データ、各種資料より野村證券投資情報部作成

またTOPIXは、2023年に約30年続いた長期上値抵抗線を明確に上放れました(図4)。その後も上伸し、2024年1月には約34年ぶりの高値をつけました。さらに2012年以降の上昇トレンド上限も突破しており、この先史上最高値である1989年12月高値(2884.80pt)へ向けた上昇となると考えられます。

(注1) 直近値は2024年1月11日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)東京証券取引所データより野村證券投資情報部作成

(投資情報部 岩本 竜太郎)

※画像はイメージです。

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