決算概要:2023年10-12月期(2024.9期第1四半期)

EPS実績は市場予想を上回った

米国時間2月1日引け後に、モバイル端末の製造販売とクラウドサービス事業を行うアップル(AAPL US)が2023年10-12月期(2024.9期第1四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を1.4%上回り、EPSは市場予想を3.9%上回りました。

iPhone好調も、中国は予想を下回る

製品別では主力のiPhoneの売上高が市場予想を上回りました。一方で、地域別では中国での売上高が市場予想を下回りました。中国は2023年9月6日に中国政府機関でのiPhoneなどの米国製通信端末の使用を禁止したものの、会社は前回の決算説明会で引き続き中国事業に注力するとコメントしていました。

会社は、明日(2月2日)米国で販売を開始するXR端末「ビジョン・プロ」用の他社appやゲームが600以上準備されていること、また、生成AI製品を準備していることを決算説明会でコメントしました

売上高とEPSの推移

株価は時間外取引で下落

アップルの株価は、前日比1.33%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比3.46%安の180.40ドルで推移しています(NY時間17:42)。

売上高とEPSの実績は市場予想を上回ったものの、中国事業に対する不透明性を市場は懸念したと考えられます。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年2月1日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年10-12月期(2023/12)。2024年1-3月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年1-3月期以降の予想は2024年1月31日時点。
(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

<前回の当社決算>
【米国株決算】アップル(AAPL):中国でのiPhone販売は堅調・見通しは比較対象期間と新製品のタイミングが重石、株価は-0.52%

<過去の米国株決算まとめ>
野村の米国株決算リンク集:2023年1-3月期・4-6月期決算

野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算

野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期

ご投資にあたっての注意点