決算概要:2024年1-3月期(2024.12期第1四半期)
EPS実績は市場予想を上回った
米国時間4月24日引け後に、「フェイスブック」や「インスタグラム」などSNS広告事業を行うメタ・プラットフォームズ(META US)が2024年1-3月期(2024.12期第1四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を0.8%上回り、EPSは市場予想を9.0%上回りました。
売上高見通しが予想を下回る・AIは長期事業
会社の2024年4-6月期売上高見通しは市場予想を下回りました。会社は、(デジタル市場法が施行された)EU(欧州連合)や、米国での規制強化による悪影響を想定しているとコメントしました。
AIについて会社は、AIのリーダー的な製品を構築しているが、これは大事業であり今後数年を要するとみている一方で、前回の決算発表時よりも楽観的になっている、とコメントしました。また、AI向けを中心に通期の設備投資見通しを引き上げました。
売上高とEPSの推移
株価は時間外取引で下落
メタ・プラットフォームズの株価は、前日比0.52%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比15.13%安の418.82ドルで推移しています(NY時間17:23)。売上高見通しが市場予想を下回ったためと考えられます。前回発表時には、広告収入が好調だったことなどを受け株価は大幅に上昇しました。
今後は、規制強化の動向とともに、当社の新しいAIモデルの「ラマ3」やSNA上で使用されるAIアシスタントの「メタAI」などが業績にどれだけ貢献できるかに注目が集まると考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)
((注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年4月24日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2024年1-3月期(2024/3)。2024年4-6月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年4-6月期以降の予想は2024年4月23日時点。
(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)