海外市場の振り返り

米ISM製造業指数の2024年1月の結果は49.1と、景況感の良し悪しの境目となる50を下回りましたが、2022年10月以来の水準へと回復しました。2023年10-12月期の米非農業部門労働生産性は前期比年率+3.2%と、市場予想の同+2.5%を上回り、単位当たり労働コストは同+0.5%と市場予想の同+1.2%を下回りました。米国景気の復調と賃金インフレ懸念の抑制を好感し、米国株は上昇し、NYダウは史上最高値を更新しました。取引時間終了後に大手テクノロジー企業のアップル、アマゾン、メタ・プラットフォームズが決算を発表しており、三者三様の結果でしたが、概ね良好であったとみられ、メタ・プラットフォームズの株価は取引時間終了後に+14%(日本時間2日8:00時点)と急騰しています。

相場の注目点

決算発表が本格化していますが、本日は取引時間中にも決算発表があります。11:00豊田自動織機、丸紅、11:20デンソー、12:00双日、13:00アイシン、13:30三井物産、14:00トヨタ紡織と、商社、自動車部品メーカーの決算が相次ぐため、決算の結果や業績見通しの発表を受けて、個別株ベースで関連企業の株価が変動する可能性があります。

本日のイベント

取引時間終了後も、主要企業の決算発表が相次ぎます。米国では1月の雇用統計が発表されます。結果次第で、FRBの利下げ時期に関する市場の見通しを大きく左右することになるでしょう。特に、インフレ率が着実に低下する中で、時間当たり賃金の減速が限定的となれば、景気が良好な中で利下げ時期が遠のくことによる米ドル高円安圧力により、日本株の支援材料になるとみられます。

(投資情報部 小髙 貴久)

(注)データは日本時間2024年2月2日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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