海外市場の振り返り

7日の米国市場で米国株は続伸し、NYダウとS&P500とは史上最高値を更新しました。好調な米企業決算や足元の堅調な経済指標を受けた米経済の軟着陸への期待が相場を押し上げました。個別では、7日夕方に発表した決算内容が好感された英半導体設計のアーム・ホールディングスの株価が時間外取引で高騰しました。また、商業用不動産向け融資の損失が懸念される米地銀ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)は、会社が財務健全性を訴える一方で信用格付や株価見通しが引下げられ、株価が乱高下しました。米地銀の経営不安が相場を下押しするリスクには一定の警戒が必要です。

相場の注目点

日本株は日米の好調な企業決算が相場をけん引すると見ています。ただし、今春に日銀がマイナス金利解除の地ならしを進めると見られることや、中国の景気減速の影響が懸念される一部の製造業等の株価が下振れし、株価指数全体の上値を抑える可能性があります。野村證券では24年3月末までの日経平均の予想レンジを35,000~37,000円と想定します。

本日のイベント

日銀内田副総裁の講演が予定されており、政策修正を巡る発言が相場に影響する可能性があります。米国ではネバダ州等で共和党の党員集会が開催されます。共和党候補指名を争うヘイリー元国連大使は選挙戦の継続を示唆していますが、トランプ前大統領が圧倒的に優勢です。ヘイリー氏の地元で2月24日に開催予定のサウスカロライナ州予備選が次なる注目点です。

(投資情報部 坪川 一浩)

(注)データは日本時間2024年2月8日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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