海外市場の振り返り

27日の米国株式市場では、NYダウは小幅安、ナスダック総合とS&P500は小幅高でした。2月コンファレンスボード消費者信頼感指数や1月耐久財受注が市場予想を下回り、また、米10年国債利回りが上昇したことで上値が重い展開でした。一方で、決算を受けたビデオ会議システムのズーム・ビデオ・コミュニケーションズや、クルーズ船運営のノルウェージャンクルーズライン、原子力発電を手掛けるコンステレーション・エナジーの上昇などにより底値も限定的でした。アップルは、EV開発の撤退とAI事業への経営資源のシフトが報じられ、小幅高でした。

G20財務相・中央銀行総裁会議(28日からブラジル・サンパウロで開催)の声明草案では、世界経済はインフレの後退によりソフトランディング(軟着陸)する可能性が高まっている、と記されました。

相場の注目点

米国株式市場では、インフレや金融政策、経済成長が注目されます。インフレに関しては、29日の個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)が注目されます。金融政策では、今夜(28日)のNY連銀ウィリアムズ総裁、29日のシカゴ連銀グールズビー総裁とクリーブランド連銀メスター総裁、3月1日のアトランタ連銀ボスティック総裁とサンフランシスコ連銀デイリー総裁の講演や、3月6、7日のパウエルFRB(米連邦準備理事会)議長の議会証言が、FRBによる利下げ開始の時期や量的引き締め(QT)に関する情報を読み解くうえで注目されます。

また、 3月1日発表の景気先行指標であるISM製造業景気指数は米景気のソフトランディングを確認するうえで、注目されます。

(投資情報部 竹綱 宏行)

(注)データは日本時間2024年2月28日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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