(注)画像はイメージです。
本日の動き
昨日、日銀の植田総裁は記者会見で「利上げ判断に至るには、もう1ノッチ(段階)ほしい」と述べ、日銀が追加利上げに慎重であるとの見方が強まりました。また、本日寄り付き前には11月の消費者物価指数(CPI、2020年=100)が発表され、コアCPIは前年同月比で+2.7%と39ヶ月連続の上昇となりました。
日経平均株価は前日比136円高の38,950円と反発して始まりました。業種別では、金利の先高観が後退したことで不動産株が上昇し、一方で銀行株は下落しました。前場から昼ごろにかけ加藤財務相や三村財務官から円安のけん制ととられる発言が相次ぎました。外国為替市場では、本日朝9時ごろに1米ドル=157.70円台まで円安米ドル高が加速していましたが、発言を受け円高へと推移し、取引時間中には一時156.90円前後となりました。円高進行や銀行株の下落が重石となり、日経平均株価は下げに転じ、大引けは前日比111円の38,701円と6営業日続落となりました。
本日の市場動向
ランキング
本日のチャート
(注)データは15時45分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。
(出所)Quickより野村證券投資情報部作成
今後の注目点
本日米国では、11月個人消費支出・所得統計が発表されます。FRBがインフレ指標として参照しているPCE(個人消費支出)コアデフレーターも発表され、インフレの減速が確認されるかが注目されます。また、来週は25日(水)に植田総裁が講演を予定するほか、27日(金)には12月金融政策決定会合の「主な意見」が公表されます。
(野村證券投資情報部 清水 奎花)