
決算概要:2025年1-3月期(2025.12期第1四半期)

EPS実績は市場予想を下回った
米国時間4月22日引け後に、EVの製造販売や太陽光発電事業を行うテスラ(TSLA US)が2025年1-3月期(2025.12期第1四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を8.8%下回り、EPSは市場予想を31.9%下回りました。
新型車の量産計画を維持、イーロン・マスクCEOは経営にコミットへ
自動車部門の売上高は前年同期比で約2割減少しました。会社は、2024年に世界で最も売れたモデルであるModel Yの生産ラインの切り替えや、販売奨励金(インセンティブ)の増加が要因と説明しました。
新型車については、低価格モデルを2025年前半に、自動運転タクシー「サイバーキャブ」を2026年に量産を開始するとの計画を維持しました
決算説明会でイーロン・マスクCEOは、トランプ政権の政府効率化省(DOGE)での職務を今後週1~2回に減らすとコメントし、テスラの経営にコミットすると示唆しました。
売上高とEPSの推移


株価は時間外取引で上昇
テスラの株価は、前日比4.60%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比5.03%高の249.94ドルで推移しています(NY時間18:40)。マスクCEOによるトランプ政権での職員解雇や人道支援予算削減への抗議が、製品の不買運動につながったとみられることから、CEOが経営に再び注力することで、ブランドや業績の回復が期待されると市場が受け止めたためと考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2025年4月22日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2025年1-3月期(2025/3)。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2025年4-6月期以降の予想は2025年4月21日時点。
(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券投資情報部 竹綱 宏行)