(注)画像はイメージです。

本日の動き

15日に米国で発表された4月小売売上高、4月生産者物価指数の結果を受けて、インフレ抑制への見方が強まり、米国長期金利が低下し、円高米ドル安が進みました。また、寄り前に発表された日本の2025年1-3月期実質GDP速報値は、民間最終消費支出が前期比横ばいとなったほか、財・サービスの輸入急増により、前期比年率-0.7%と4四半期ぶりのマイナス成長となりました。これらを受けて16日の日経平均株価は寄り付きから下落し、一時、前日終値比-276円まで下げました。しかし、10時過ぎに、加藤財務相がベッセント財務長官との日米貿易交渉を来週にも設け、為替についても協議する考えを示したことを背景に、円高進行が一服し、日経平均株価は下げ止まりました。また、日銀の中村審議委員が13時からの講演で、金融政策は当面現状維持が適当との考えを示しました。これにより、日銀の追加利上げ観測が後退したことから、日経平均株価は下げ幅を縮小し、終値は前日比1円安の37,753円となりました。ただし、金利上昇による業績拡大への期待が高まっていた銀行業は中村審議委員の発言をきっかけに下げ圧力が強まりました。

本日の市場動向

ランキング

本日のチャート

(注) データは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。
(出所)Quickより野村證券投資情報部作成

今後の注目点

16日に米国では5月ミシガン大学消費者信頼感指数および期待インフレ率が発表されます。米トランプ政権の政策により、景況感やインフレ見通しの悪化が進んでいるかどうか、注目されます。

(野村證券投資情報部 秋山 渉)

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