
※画像はイメージです。
※2025年6月26日(木)引け後の情報に基づき作成しています。
日経平均株価、史上最高値が視野に
今週(6月23日~26日)の日経平均株価は、中東情勢を巡る過度な懸念が後退したことなどから堅調に推移しました。
これまでの動きをチャートから振り返ってみましょう(図1)。日経平均は5月中旬以降、上値が重い動きとなっていましたが、6月下旬にイスラエル・イランの停戦合意や、米ハイテク株の上昇を受けて、保ち合いを上放れしました。
6月26日には今年2月以来となる39,000円台を回復しており、この先心理的な節目である40,000円や、昨年12月の高値(ザラバベース:40,398円)を目指す動きとなると考えられます。同水準突破となれば昨年7月につけた史上最高値がある42,000円台が視野に入ってきます。
一方、上昇一巡後に再び調整となる場合は、これまで下値を支えてきた25日移動平均線(6月26日:38,140円)がサポートとなるかがポイントです。
※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。

(注1)直近値は2025年6月26日時点。
(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成
フィラデルフィア半導体株指数、中長期上昇局面回帰へ
フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が大幅上昇となっています。同指数は米国上場の主要な半導体関連銘柄で構成されており、SOX指数とも呼ばれています。半導体を巡っては、米中間を中心に関税や輸出規制等の不透明な要素は多いものの、引き続きAI市場の成長にともない、AIの開発や処理が実行されるデータセンター向けの半導体市場が急速に拡大しています。
長期月足チャート(図2)をみると、米国関税政策への懸念から2025年4月安値にかけて大幅安となりましたが、2016年以降の上昇トレンドライン上で安値をつけて反発し、長い下ヒゲをつけました。2025年4月安値にかけての調整は、下落期間や下落率の観点で、過去の主要な下落局面平均値を上回っており、調整十分と捉えられ、大底を形成した可能性が高いと考えられます。

(注1)直近値は2025年6月24日時点。
(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(注3)グラフに記載されている製品やサービスは全てを網羅している訳ではない。「iPhone」「iPad」「Apple Watch」はアップル、「AlphaGo」はアルファベット、「ChatGPT」はOpenAIのそれぞれ製品及びシステム、サービス。
(注4)日柄は両端を含む。
(出所)ブルームバーグ、各種資料より野村證券投資情報部作成
その後は大幅に反発し、6月に重要なフシである52週移動平均線や、約1年続く下降トレンドラインを突破しました。これにより、中長期上昇局面に回帰してきたと捉えられます(図3)。前回の中長期上昇局面(22/10~24/7)は株価が2.7倍となる等大幅上昇となりました。この先、まずは史上最高値を更新して、さらなる上昇となるか注目されます。

(注1)直近値は2025年6月24日時点。
(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(注3)日柄は両端を含む。
(出所)ブルームバーグ、各種資料より野村證券投資情報部作成
(野村證券投資情報部 岩本 竜太郎)