
※画像はイメージです。
※2025年9月4日(木)引け後の情報に基づき作成しています。
25日線を下支えに反発、本格上昇再開なるか
今週(9月1日~)の日経平均株価は一進一退の動きが続きましたが、4日には600円を超える大幅上昇となりました。週前半は米国の半導体関連株の下落が相場の重しとなりましたが、為替が円安・ドル高方向に動いたことが相場の下支えとなりました。4日には半導体関連銘柄の買い戻しが見られ、反発の動きにつながりました。
次に、チャート分析の視点から見てみましょう。8月19日に史上最高値(ザラバベース:43,876円)をつけた後、一時調整が入りましたが、8月下旬以降は、今年6月以降何度も下支えとなっている上向きの25日移動平均線(図1-①:9月4日時点42,243円)で下げ渋り、反発しています。今後、本格的な上昇トレンドに復帰できるかが注目されます。まずは、8月19日の高値(図1-②:43,876円)を突破できるかがポイントです。

(注1)直近値は2025年9月4日時点。
(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成
一方で、上値が重く再び調整に入り、25日移動平均線を割り込む場合は、75日移動平均線(図2-④:9月4日時点40,096円)や心理的節目の40,000円(図2-⑤)、さらに8月4日安値(図2-⑥:39,850円)の水準がさらなる下値メドとして挙げられます。

(注1)直近値は2025年9月4日時点。
(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成
(野村證券投資情報部 岩本 竜太郎)
ゴールデン・クロス示現で5万ドル台後半向けた上昇に期待
前週の特集では日経平均株価のゴールデン・クロスについて取り上げましたが、今週はNYダウを見てみましょう。
2025年8月8日、NYダウは75日移動平均線が200日移動平均線を上抜くゴールデン・クロス(中期的な強気シグナル、G.C.)が示現しました。リーマンショック以降、8回目のG.C.示現となります。
今回を除く、過去にG.C.が示現した図3-①~⑦の局面において、G.C.示現日の終値から次のデッド・クロス(D.C.)示現までに付けた最高値までの株価上昇率と上昇期間を検証すると、平均で30.5%上昇、上昇期間は19ヶ月(約1年半)でした。リーマンショック以降では「ダマシ」もなく、信頼性の高いシグナルと言えます。

(注1)株価は日次終値ベース。直近値は2025年9月4日。
(注2)丸数字①~⑧は75日・200日移動平均線がゴールデン・クロス(G.C.)した箇所。
(出所)S&P ダウジョーンズ・インデックス社データより野村證券投資情報部作成

この経験則を今回のケースに当てはめ、NYダウが8月8日終値(44,175ドル)から30.5%上昇すると仮定すると57,648ドルとの試算結果が得られます。平均上昇期間(19ヶ月)も踏まえれば、NYダウは2027年前半にかけて5万ドル台後半を目指す中期上昇相場がスタートしている可能性があると判断されます。
(野村證券投資情報部 山内 正一郎)