(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

1日の米国株式市場で主要3指数はそろって続伸し、NYダウとS&P500指数は過去最高値を更新しました。米9月ADP全米雇用レポートで、民間雇用者数が前月から増加するとの市場予想に反して減少したほか、米9月ISM製造業PMIが7ヶ月連続で好不況の境目とされる50を下回ったことを受け、10月FOMCでの追加利下げ観測が高まったことが相場を支えました。一方、米連邦政府予算が失効し、1日から政府機関の一部が閉鎖されましたが、現時点では閉鎖期間は短期間にとどまり、経済への影響はそれほど大きくないとの見方が強く、株式相場への影響は限定的でした。

相場の注目点

事実上、次の日本の首相を決める自民党総裁選(10月4日(土))が迫っています。各社の世論調査によると、小泉農林水産相と高市前経済安全保障担当相が支持率で上位にある一方、林官房長官が支持を伸ばしているとの報道もあります。いずれの候補が勝利するかは依然として予断を許しませんが、新政権が実施する経済政策によっては、日本株の先行きにとって追い風となる可能性が考えられます。本日の東京株式市場は、昨晩の米国株高に日経平均が前日まで4日続落していた反動なども加わり、堅調なスタートが予想されます。ただし、週末に自民党総裁選という一大イベントを控えており、買い一巡後は投資家が様子見姿勢を強める可能性もあります。

本日は日銀の内田副総裁が全国証券大会で挨拶をします。10月金融政策決定会合での利上げ観測が浮上する中、幹部のコメントに注目が集まっています。一方、米国ではダラス連銀のローガン総裁が講演します。また、週間新規失業保険申請件数(9月27日の週)が発表される予定ですが、政府閉鎖の影響で延期される可能性があります。

(野村證券 投資情報部 岡本 佳佑)

注)データは日本時間2025年10月2日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

ご投資にあたっての注意点