決算概要2025年7-9月期(2026.6期第1四半期)

EPS実績は市場予想を上回った

米国時間10月29日引け後に、「Office」や「ウインドウズ」、クラウドソフトの「Azure(アジュール)」などで知られるソフトウェア企業であるマイクロソフト(MSFT US)が2025年7-9月期(2026.6期第1四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を3.1%上回り、EPSは市場予想を1.5%上回りました。

会社の2025年10-12月期売上高見通しは市場予想を若干上回りました。

アジュールは40%成長、AI機能を80%増強へ

AI関連で注目度の高い、クラウド部門の中核である「アジュールおよびクラウドサービス」の売上高実績は前年同期比+40%(為替一定で同+39%)と、前期の同+39%(同+39%)と同様に好調でした。

会社は、「Copilot」などのAI機能のユーザー数が順調に増加していることなどを背景に、2026.6期通期にAIの演算能力を、前年度比で80%増強するとコメントしました。

売上高とEPSの推移

株価は時間外取引で下落

マイクロソフトの株価は、前日比0.10%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比3.70%安の521.50ドルで推移しています(NY時間18:40)。通常よりもEPSの実績が市場予想を上回る幅が小さかったことや、その背景にあるAI関連を含む費用実績の増加、決算発表前に株価が上昇していたことによる利益確定の動きなどが要因と考えられます。

(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2025年10月29日。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2025年7-9月期(2025/9)。2025年10-12月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2025年10-12月期以降の予想は2025年10月28日時点。
(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

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