海外市場の動向

予想に反し止まらぬインフレ、NYダウは1200ドル超下落

 9月13日の米国市場では、NYダウが前日比-3.94%、S&P500が同-4.32%、ナスダック総合指数が同-5.15%と揃って大幅反落しました。米8月CPI(消費者物価指数)の上振れを受けて、FRB(連邦準備制度理事会)が更に一層インフレ抑制を重視して金融引き締めを強化するとの懸念が広がりました。為替市場ではドルが142円台から144円台まで急速に円安ドル高が進みました。

相場の注目点

CPIショック、次週FOMCで大幅利上げへ

 8月米CPIは総合が前年比+8.3%、食品・エネルギーを除くコア指数は同+6.3%と、いずれも市場予想を大きく上回りました。家賃、医療費などのサービス価格やいったん上昇し始めるとなかなか下がらない品目を集めた粘着価格指数も加速しました。野村では、9月20・21日のFOMC(連邦公開市場委員会)での利上げ幅を1.00%ポイントに見直しました(9月13日付、従来は0.75%ポイント)。続く11月・12月のFOMCでも各0.50%ポイントと大幅な利上げを予想しています。

 なお、日経平均先物CME終値は27,630円となりました。日経平均株価の9~11月配当落ち分の約224円を考慮した場合、実質的なCME終値は27,854円と試算され、日経平均株価の前営業日終値(28,614円)を大幅に下回る水準です。

日本では寄り前に機械受注、米国では生産者物価が発表予定

 日本時間の8:50には日本の7月機械受注、21:30には米国の8月PPI(生産者物価指数)の発表が予定されています。前回の6月機械受注はプラスでしたが、7月分は前月比-1.0%が予想されています。米PPIの伸びも前月からの減速が予想されていますが、昨日のCPIのように上振れとなれば、懸念が広がるリスクには注意が必要です。

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