料理はひと手間で大きく味が変わる。各企業が魅力的なメニューを開発しようと独自レシピを考案する中、オリジナリティーあふれる調理法も誕生している。

 特殊冷凍テクノロジーを活用した「Freezing as a Service®(フリージングアズアサービス)」を展開するデイブレイク㈱と、水産物の養殖・加工・販売を手掛ける㈱ふく成は共同研究により、従来冷凍することで損なわれていたしめたての真鯛のコリコリとした食感を、解凍後に限りなく生に近い状態への再現に成功。次世代の特殊冷凍真鯛を開発した。CRC 食品環境衛生研究所の味覚分析結果によると、ふく成の特殊冷凍真鯛の切り身(解凍)が、生の真鯛の切り身よりも「旨味コク」数値が向上したことを確認。一般消費者への生の鯛と特殊冷凍真鯛の食べ比べ調査の結果、30人中28人(93.3%)が生と冷凍で食感に違いを感じないと回答した(ふく成調べ)。両社は、引き続き特殊冷凍真鯛の品質向上に努めるとともに、「冷凍だからおいしい」高品質な特殊冷凍鮮魚の研究開発を進めていくという。

 ㈱Globridge(グロブリッジ) が運営する「タンとレモンサワー 焼肉 じゅうたん 大崎店」が提供を開始したのは、「焼肉屋さんのレバニラ刺し」シリーズ。同店では、新鮮な肉を部位ごとに低温調理し、刺し身で用意している。今回の「レバニラ刺し」に関しても、丁寧に低温調理をした牛レバーを使用しているため安心して食べられるのと同時に、レバー独特の臭みなども解消され、レバーが苦手な人でもおいしく楽しめる新感覚のメニューになっている。料理は2品で、特製のユッケたれと和えたレバーの上にニラと卵黄をのせた「王様のレバニラ刺し」と、分厚くカットしたレバーにごま油と塩をからめ、自家製ニラキムチと合わせて食べる「レバニラ刺し」。どちらも“焼かない”のが特徴で、レバーのぷりぷりとした食感を味わえるそうだ。

 季節は“食欲の秋”。おいしいものを食べ、夏の暑さで落ちた体力を回復したい。

※野村週報 2022年10月3日号「天眼鏡」より
「天眼鏡」は、現在話題の新商品や新技術を解説したものです。ご投資の参考となる情報提供を目的としたものではありません。

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