本日引け後から16:00までに決算を発表した企業の内、野村カバレッジ銘柄の時価総額上位5銘柄について、実績とQUICKコンセンス、野村アナリスト予想(通期実績のみ)の比較を行いました。本日は以下の銘柄になります。

任天堂 (7974)
協和キリン (4151)
ミスミグループ本社 (9962)
ヒロセ電機 (6806)
栗田工業 (6370)

任天堂、21年3月期営業利益は過去最高益更新 巣ごもり需要取り込む

 新型コロナウイルスの感染拡大で、「巣ごもり」需要を取り込み、主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」とゲームソフトの販売がともに好調でした。21年3月期営業利益は81%増と過去最高益を更新しました。2021.3期の一株当たり年間配当も前回発表時より340円増の2,220円と公表しました。

協和キリン、グローバル戦略品が好調も販管費増で減益 

 2021年1-3月期の売上収益は、日本は減収となりましたが、北米及びEMEA(ヨーロッパ、中東及びアフリカ等)においてグローバル戦略品(X染色体連鎖性低リン血症治療剤クリースビータなど)が伸長し、アジアも中国を中心に好調に推移した結果、増収となりました。一方で、親会社株主利益は、販売費及び一般管理費が増加したことなどにより減益となりました。

ミスミグループ本社、FA事業堅調でコンセンサス予想を上回る

 2021年3月期については、主力のFA事業は、中国が年間を通して好調に推移したことに加え、期中より各地域とも回復し、売上高は前期比2.9%増、営業利益は、売上数量の回復や収益改善策により、前期比28.1%増と好調でした。2022年3月期については、コロナ後を見据え、自動化の需要がグローバルで一層高まると見込み、営業利益は380億円と大幅増益を予想しています。

ヒロセ電機、多極コネクタ販売堅調も営業利益はコンセンサス予想並み

 2021年3月期については、主力製品群である多極コネクタが、スマートフォンなどの民生用及びFA機器や医療機器などの産業用機器市場向けに販売が堅調に推移したため、増収増益となりました。なお、2022年3月期については、増収減益を予想しています。

栗田工業、経費削減等が進み営業利益2桁増を維持

 2021年3月期は、売上高は前期比微増に留まったもののコスト削減が奏功し、営業利益は同14%増となりました。主要2部門である水処理薬品事業、水処理装置事業ともに営業利益ベースで前期比2桁増を維持しました。2022年3月期については、世界経済全体のコロナ禍による急減速からの反動を前提に、前期比で増収増益を見込んでいます。

(注1)本日引け後16:00までに決算発表した企業の内、野村カバレッジ銘柄の時価総額上位5銘柄のみ掲載している。すべてを網羅しているわけではない。QUICKコンセンサス、野村アナリスト予想は2021年5月6日時点。
(注2)画像はイメージ
(出所)日本経済新聞社、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成

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