決算概要

売上高及びEPS実績は市場予想を上回った
米国時間4月27日引け後に、イーコマースやメディアサービス、クラウド事業のAWS(アマゾン・ウェブサービス)などを運営するアマゾン・ドットコム(AMZN US)が2023年1-3月期(2023.12期第1四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を2.3%上回り、EPSは市場予想を46.4%上回りました。
部門別の売上高では、オンラインストアは市場予想を1.4%上回り、AWSは市場予想を0.8%上回りました。2023年4-6月期(第2四半期)について会社は、売上高は1,270~1,330億ドルとの見通しを示し、中間値は市場予想(1,298.3億ドル)を0.1%上回りました。
クラウド事業が減速
会社はコストの増加を抑えることにより、EPSは前年同期の赤字から黒字転換となりました。一方で、AWSの売上高は市場予想は上回りましたが、営業利益は前年同期比で21%減となりました。
売上高とEPSの推移


株価は一時時間外で上昇後に下落に転じる
アマゾン・ドットコムの株価は、前日比4.61%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比1.91%安の107.72ドルで推移しています(NY時間19:42)。2023年1-3月期の売上高及びEPS実績と2023年4-6月期の売上高見通しが市場予想を上回ったことから、株価は時間外で一時上昇しましたが、主力のクラウド事業の営業減益を嫌気して、下落に転じました。
株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年4月27日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年1-3月期(2023/3)。売上高の2023年4-6月期の白丸は会社見通し中間値。灰色はリフィニティブ集計による市場予想平均。2023年4-6月期以降の予想は2023年4月26日時点。
(出所)会社発表、リフィニティブより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・岩崎 晴弥)