決算概要
EPS実績は市場予想を上回った
米国時間6月1日引け後に、通信向けを中心とした半導体・インフラストラクチャーソフトウェアの設計、開発、販売を行うブロードコム(AVGO US)が2023年2-4月期(2023.10期第2四半期)決算を発表しました。
売上高は市場予想を0.3%上回り、EPSは市場予想を2.4%上回りました。
また、会社の2023年5-7月期売上高見通しは市場予想1.5%を上回りました。
AI関連が成長をけん引
会社は、大規模なAIネットワーク整備が成長の要因であり、AI関連の売上高が5-7月期には売上高見通しの約11%以上に、2024年10月通期売上高の2割(半導体売上高の25%)以上になる可能性がある、とコメントしました。
売上高とEPSの推移
株価は下落
ブロードコムの株価は、前日比2.23%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では終値を挟んだ値動きとなった後、終値比1.61%安の777.25ドルで推移しています(NY時間18:36)。
決算の実績・見通しとも市場予想を上回ったものの、生成AIブームやアップル(AAPL US)との長期契約の発表を受け、5月月間で29%上昇するなど、既にこうした好材料が株価に織り込まれていたためと考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)
(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年6月1日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年2-4月期(2023/4)。2023年5-7月期の売上高の白丸は会社見通し。灰色はリフィニティブ集計による市場予想平均。2023年5-7月期以降の予想は2023年5月31日時点。
(出所)会社発表、リフィニティブより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)