決算概要
EPS実績は市場予想を上回った
米国時間8月3日引け後に、イーコマースやメディアサービス、クラウド事業のAWSなどを運営するアマゾン・ドットコム(AMZN US)が2023年4-6月期(2023.12期第2四半期)決算を発表しました。
売上高は市場予想を2.2%上回り、EPSは市場予想を85.7%上回りました。
コスト抑制や出資先の新興EVメーカーのリビアン・オートモーティブの株式評価が前年同期の評価損から評価益に転じたことにより、EPSは前年同期比で大幅に上昇しました。2023年7-9月期売上高見通しは市場予想を上回りました。
生成AI需要拡大、クラウド事業回復の兆し
クラウド事業のAWSの営業利益は生成AIの需要拡大もあり、前年同期比で6%減と前期の同21%減から減益率が縮小し、回復の兆しが示されました。
売上高とEPSの推移
株価は上昇
アマゾン・ドットコムの株価は、前日比0.55%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比10.18%高の142.03ドルで推移しています(NY時間18:21)。
会社の2023年7-9月期の売上高見通しが市場予想を上回り、生成AIの需要拡大やコスト抑制が好感されたためと考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)
(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年8月3日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年4-6月期(2023/6)。売上高の2023年7-9月期の白丸は会社見通し中間値。2023年1-3月期以前のEPSは保有するリビアン・オートモーティブ株の評価損益を除いた値。灰色はリフィニティブ集計による市場予想平均。2023年7-9月期以降の予想は2023年8月2日時点。
(出所)会社発表、リフィニティブより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・岩崎 晴弥)