決算概要
EPS実績は市場予想を上回った
米国時間8月3日引け後に、モバイル端末の製造販売とクラウドサービス事業を行うアップル(AAPL US)が2023年4-6月期(2023.9期第3四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を0.1%上回り、EPSは市場予想を5.5%上回りました。
会社は2023年7-9月期について、4-6月期と同様の傾向となるとコメントしました。
iPhone売上高が市場予想をやや下回る
製品別売上高では、iPhoneが市場予想をやや下回り、会社はインドなどの新興国での販売が堅調だった一方で、為替が悪影響を与えたことをコメントしました。
サービス(広告、保証、クラウド、app、決済等)の売上高は、製品利用者数が増加し、サブスクリプション収入が増えたことで四半期として過去最高となり、市場予想を上回りました。
ストリーミング動画配信のApple TV+は、サッカーのリオネル・メッシ選手がインテル・マイアミに加入したことで、2022年に放映権を獲得したMLS(メジャーリーグサッカー)の加入者が世界中で増加しました。
売上高とEPSの推移
株価は下落
アップルの株価は、前日比0.73%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比2.25%安の186.86ドルで推移しています(NY時間18:46)。iPhoneの売上高が市場予想をやや下回ったことに反応していると考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)
(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年8月3日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は野村證券投資情報部作成実績で、直近値は2023年4-6月期(2023/6)。灰色はリフィニティブ集計による市場予想平均。2023年7-9月期以降の予想は2023年8月2日時点。
(出所)会社発表、リフィニティブより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)