決算概要
EPSは市場予想を上回る
米国時間5月4日引け後に、モバイル端末の製造販売とクラウドサービス事業を行うアップル(AAPL US)が2023年1-3月期(2023.9期第2四半期)決算を発表しました。
売上高は市場予想を2.0%上回り、EPSは市場予想を6.0%上回りました。
会社は2023年4-6月期の売上高について、前年同期比の成長率が1-3月期と同程度とコメントし、これは金額で市場予想を下回るものの、売上高総利益率の見通しは市場予想を上回りました。
iPhone売上高が新興国で好調
会社は、主力製品のiPhoneについてインドなどの新興国での販売が好調だったことや、最新のiPhone14シリーズの高性能カメラへの消費者の評価が高いことをコメントしました。一方で、MacとiPadについては、前年同期に新型チップ「M1」を搭載した商品が好調だったことで前年同期比の売上高成長率がマイナスになったことをコメントしました。
売上高とEPSの推移
株価は上昇
アップルの株価は、翌5日の取引で前日比4.69%高となりました。マクロ経済や、インフレによる財消費についての不透明感がある中で、高いブランド価値や消費者の需要を背景に売上高とEPSの実績が市場予想を上回ったことや、市場予想を上回る利益率見通しを示したことに反応していると推察されます。
株価推移 (6ヶ月日足)
(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年5月5日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年1-3月期(2023/3)。灰色はリフィニティブ集計による市場予想平均。2023年4-6月期以降の予想は2023年5月3日時点。
(注4)製品別売上高の、「サービス」はアップルケア(保証)、広告、iCloud、appストア、決済等で、「ウェアラブル・ホーム&アクセサリ」はイヤホン、アップルウォッチ等。
(出所)会社発表、リフィニティブより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)