決算概要(2024.1期第2四半期)

EPS実績は市場予想を上回り、2024年1月期通期の売上高・EPS見通しを引き上げ

米国時間8月17日寄り前に、店舗小売、Eコマース事業を運営するウォルマート(WMT US)が2023年5-7月期(2024.1期第2四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を0.8%上回り、EPSは市場予想を7.9%上回りました。

会社の2023年8-10月期EPS見通しは市場予想を下回りました。一方で、会社は2024年1月期通期の売上高・EPS見通しを引き上げ、EPS見通しは市場予想を上回りました。

食料品堅調継続・一般消費財も回復の兆し

会社は、インフレによる消費者の節約志向の中で食料品や消耗品の販売の好調が継続した一方、アパレルや家電などの一般消費財の販売が、7月4日の独立記念日や9月からの新学期セールなどのイベント関連で回復の兆しがあることをコメントしました。また、抗肥満薬を中心に医薬品も堅調でした。

売上高とEPSの推移

株価は下落

ウォルマートの株価は、前日比2.24%安で引けました。株価は、寄り付き直後は上昇したものの、主要株価指数が下落に転じたことや、利益率の低い食料品や消耗品、医薬品の堅調などにより2023年8-10月期EPS見通しがやや下回ったことが重石となり、下落に転じたと考えられます。一方で、一般消費財に回復の兆しが見え始めたことは、当社の年末商戦の業績にとって明るい話題と考えます。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年8月17日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年5-7月期(2023/7)。2023年8-10月期のEPSの白丸は会社見通し中間値。灰色はリフィニティブ集計による市場予想平均。2023年8-10月期以降の予想は2023年8月16日時点。
(出所)会社発表、リフィニティブより野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

<前回の当社決算おさらい>
【米国株決算速報】ウォルマート(WMT):グローバルで販売好調、株価は+1.30%

<過去の米国株決算まとめ>
野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算

野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期

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