決算概要:2023年8-10月期(2023.10期第4四半期)

EPS実績は市場予想を上回った

米国時間12月7日引け後に、通信向けを中心とした半導体・インフラストラクチャーソフトウェアの設計、開発、販売を行うブロードコム(AVGO US)が2023年8-10月期(2023.10期第4四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を1.2%下回り、EPSは市場予想を0.7%上回りました。売上高は生成AI向け製品が好調な一方、それ以外がやや軟調でした。

生成AIと買収したヴイエムウェアの統合が焦点

2023年11月22日に当社は、仮想ソフトウェアベンダーのヴイエムウェアの買収を完了しました。ヴイエムウェアの統合により当社の生成AI向けビジネスが拡大することが想定されます。一方で、会社はヴイエムウェアの統合に注力し、今後の決算発表で一部の人員削減などのリストラクチャリング費用を公開するとコメントしました。2024年10月期通期のヴイエムウェアを含む売上高の会社見通しは、市場予想をやや下回りました。

売上高とEPSの推移

株価は時間外取引で下落

ブロードコムの株価は、前日比2.06%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比0.73%安の915.50ドルで推移しています(NY時間17:19)。売上高見通しがやや市場予想を下回ったためと考えます。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2023年12月7日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年8-10月期(2023/10)。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2023年11月-2024年1月期以降の予想は2023年12月6日時点。
(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

<前回の当社決算おさらい>
【米国株決算速報】ブロードコム(AVGO):生成AI向けが好調な一方、通信向けは低調、株価は-4.11%(時間外取引)

<過去の米国株決算まとめ>
野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算

野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期

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