本日の株式市場

前日の米国株式市場でハイテク関連銘柄が上昇した流れを引き継ぎ、日経平均株価は前日比133円高の33,896円と続伸して取引を開始しました。寄り前に発表された毎月勤労統計で11月の現金給与総額が前年同月比+0.2%と、市場予想の同+1.5%を下回る結果となったことで、日銀が1月の金融政策決定会合で金融政策を修正するとの観測が後退したことや、円相場が、1米ドル=144円台後半と、前日に比べ円安ドル高水準で推移したことがサポート材料となり、寄り付き後も堅調に推移しました。開始30分ほどで、1990年3月以来となる34,000円台を付けた後も、前引けにかけて上昇基調が続きました。

後場に入ると、ファーストリテイリングや東京エレクトロンなどの主力値嵩株が一段高となり、相場をけん引すると、一時、前日比775円高の34,539円に上げ幅を広げる場面も見られました。終値は前日比678円高の34,441円となり、約33年11ヶ月ぶりとなる高値を更新して取引を終えました。

(注)経済指標などの市場予想はブルームバーグによる市場コンセンサス予想。時間は日本時間。
(出所)東京証券取引所等より野村證券投資情報部作成

日経平均は中段保ち合い上限を上抜け、本格上昇再開へ

日経平均株価は、2024年1月9日に2023年7月高値(33,753円)を奪回し、10日には34,400円台まで上伸しました。チャート分析の観点からは、今回の動きは、 2023年7月高値から下落率や期間の点で、中段保ち合いとして調整を十分にこなした後の上抜けであり、本格上昇トレンドが再開した可能性が高いと考えられます。

(注1)直近値は2024年1月10日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社データより野村證券投資情報部作成

この先まずは、①心理的フシの35,000円や、②2023年7月~同年10月の押し幅の倍返しにあたる36,980円へ向けた動きとなると考えられます。

尚、③前回の中長期上昇局面の上昇幅(2020年3月~2021年9月:14,118円)を、2023年1月安値に当てはめた場合、39,834円と試算され、先行きは1989年12月につけた史上最高値(38,915円)が視野に入ってくると考えられます。

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