決算概要2023年10-12月期(2024.6期第2四半期)

EPS実績は市場予想を上回った

米国時間1月23日寄り前に、ブランド化された消費財メーカーのプロクター・アンド・ギャンブル(PG US)が2023年10-12月期(2024.6期第2四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を0.2%下回りました。EPSは市場予想を8.4%上回りました。会社は2024年6月期通期のEPS見通しの下限を引き上げました。

値上げしても販売数量が落ちない状況が継続

前年同期比での売上高成長率(+3%)の要因は、値上げが+4%、数量が変わらず、為替が-1%でした。値上げしても販売数量が落ちない状況が継続していることが確認されました。

ヘルスケア部門は、当社の日本ブランドのスキンケア製品「SK-II」の中華圏での売上高が、中国における福島第一原発の処理水放出への抗議行動により前年同期比で34%減少したことが影響したと、会社はコメントしました。

売上高とEPSの推移

株価は上昇

プロクター・アンド・ギャンブルの株価は、前日比4.14%高で引けました。

通期EPS見通しの下限引き上げや、値上げしても販売数量が落ちなかったことで、当社のブランド価値の強さが利益確保につながっていることが再認識されたためと考えられます。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年1月23日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年10-12月期(2023/12)。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年1-3月期以降の予想は2024年1月22日時点。
(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

<前回の当社決算>
【米国株決算速報】プロクター・アンド・ギャンブル(PG):販売数量減を値上げが補う、株価は+2.83%

<過去の米国株決算まとめ>
野村の米国株決算リンク集:2023年1-3月期・4-6月期決算

野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算

野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期

ご投資にあたっての注意点