決算概要:2023年10-12月期(2023.12期第4四半期)
EPS実績は市場予想を上回った
米国時間1月30日引け後に、「グーグル」や「ユーチューブ」といったインターネット広告事業やクラウド事業などを行うアルファベット(GOOGL US)が2023年10-12月期(2023.12期第4四半期)決算を発表しました。
売上高は市場予想を1.1%上回り、EPSは市場予想を3.0%上回りました。なお、売上高、純利益ともに四半期として過去最高を更新しました。
広告収入がやや市場予想を下回る、AI投資拡大
サービス部門の売上高は全体では市場予想を上回ったものの、主力の広告は市場予想をやや下回りました。一方でサブスクリプション売上高は市場予想を上回りました。
会社は、人件費などのコスト削減を継続する一方で、2024年12月期通期の設備投資額を大きく拡大させるとコメントしました。
売上高とEPSの推移
株価は時間外取引で下落
アルファベットの株価は、前日比1.34%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比5.65%安の142.91ドルで推移しています(NY時間18:26)。
広告収入が軟調だったためと考えられます。一方で、動画の視聴が広告ありの無料から、有料の広告なしのプランに移行した影響があるのかは、今後の決算で確認する必要があると考えられます。
また、設備投資の成果としての今後のAI関連の売上高の拡大も注目されます。
株価推移 (6ヶ月日足)
(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価はA株で、データは日次で、直近値は2024年1月30日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年10-12月期(2023/12)。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年1-3月期以降の予想は2024年1月29日時点。
(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・ 竹綱 宏行)